長寿祝いはみんなで食事会を。縁起のいい食べ物や料理・会場選びのポイント

長寿祝いの食事会を準備するとき、どんな食べ物や料理がいいか気になりますよね。

せっかくの節目祝いですから、縁起を担いだり、喜ばれるものを用意したりしてもてなしましょう。

本記事では、長寿祝いの食事会について以下の内容で解説します。

  • 長寿祝いで喜ばれる縁起のいい食べ物
  • 長寿祝いの食事会にふさわしい料理
  • 長寿祝いの食事会で注意しておくこと
  • 長寿祝いの食事会場を選ぶポイント

素敵な長寿祝いの席が設けられるよう、ぜひ、本記事をお役立てください!

長寿祝いの食事会に決まりはある?

長寿祝いの食事会では、お食い初めや正月料理のように形式は決まっていません。

お祝いにふさわしい「華やかさ」「縁起のよさ」「高級感」などを意識しておくとよいでしょう。

ただ、長寿の方を対象とするため、年齢や体調面に配慮した「食べやすさ」には注意したいところです。

長寿祝いで喜ばれる縁起のいい食べ物10選

長寿祝いには、縁起のいい食べ物で祝ったり、さらなる健康長寿を願ったり。

ここでは、縁起かつぎとして喜ばれる食べ物を紹介します。

  1. 鯛(尾頭付き)
  2. 海老(えび)
  3. 鮑(あわび)
  4. 昆布(こんぶ)
  5. 牛蒡(ごぼう)
  6. 小豆(あずき)
  7. 黒豆(くろまめ)
  8. 松の実(まつのみ)
  9. 伊予柑(いよかん)
  10. 蕎麦(そば)

それぞれの詳しい意味も合わせて見ていきましょう。

鯛(尾頭付き)

お祝いの席を華やかに彩る鯛(たい)ですが、「おめでたい」の語呂合わせだけでなく、尾頭付きには「徹頭徹尾」の意味があります。

鯛は魚の中でも長生きする種類であることから、長寿の象徴として祝い膳に欠かせない食べ物です。

海老(えび)

おせち料理でもおなじみの海老は漢字からもわかるように「海のご老人」の意味があり、長いヒゲに丸く曲がった腰が不老長寿の象徴とされています。

また、ピチピチと飛び跳ねる様子には勢いがあり、運勢の上昇をもたらすとして古くから日本の祝い膳には必ず使われている食べ物です。

鮑(あわび)

中国では不老不死の薬として珍重されてきた鮑は、ご祝儀袋や贈答品にかける熨斗(のし)のモチーフにもなっています。

鮑にはタンパク質やミネラル、タウリンなどの栄養成分が豊富なため、肝機能が向上するほか、皮膚や粘膜の健康維持に効果があるとされているため、長寿を支える食材としても適切です。

昆布(こんぶ)

昔、中国の皇帝が日本に不老不死の薬を求めて使いをよこしたとされる伝説があるのですが、その薬こそが昆布です。

昆布には、抗酸化作用や免疫力の向上などの効果が期待されるということで、現代でも健康食品として好まれています。

牛蒡(ごぼう)

根菜類を代表するような野菜で、細く長く地中に伸びる特徴から「幸せが細く長く続く」という意味をもつため脇役ながらも祝い膳にはよく使われます。

いつもの食卓でもおなじみの食材ですが、漢方薬としても用いられ、発汗、食欲増進、利尿作用などがあるとか。

小豆(あずき)

お祝い料理に欠かせない赤飯には小豆が使われていますが、小豆には厄除けの意味があるといわれています。

また、昔は神様に五穀豊穣を願って赤飯のルーツである「赤米(あかまい)」を供えていたため、神聖な食べ物としての意味も受け継いでいるのです。

黒豆(くろまめ)

おせち料理やお食い初め膳などにも使われる黒豆は、シワがなくツヤツヤしている見た目から健康長寿の象徴とされています。

一方で、手作りで炊いた黒豆にはシワが入ることが多いのですが、シワがあっても長生きへの願掛けになるとして長寿祝いにふさわしい食品なのです。

松の実(まつのみ)

中国の書物「列仙伝」に「仙人食」として記述されている松の実は、松ぼっくりの中にある種の一部です。

「列仙伝」には、松の実を食べると「馬のように早く走れる」「驚くほど髪が伸びる」「年を忘れるほど長生きする」などの逸話が書かれており、お祝い料理では健康長寿への願掛けにもなっています。

伊予柑(いよかん)

そのままでも美味しい伊予柑は、ジャムやマーマレードとしても使われます。

鮮やかな橙色をしているため「代々、家系が栄える」の意味があるほか、「いい予感」の語呂合わせからも長寿の方の健康や多幸を願う食べ物として喜ばれるでしょう。

蕎麦(そば)

蕎麦は「延命そば」「長寿そば」とも呼ばれ、細く長く伸びる特徴から年越しだけでなく長寿祝いにも人気の食べ物です。

また、食べるときの蕎麦の切れやすさから「厄を切る」「悪運を断ち切る」などの意味もあります。

長寿祝いの食事会にふさわしい料理

お店での食事でも自宅での手作りでも、長寿祝いの席にふさわしい料理でもてなしましょう。

ここでは、長寿祝いの食事会におすすめな料理を紹介します。

●おすすめポイント

  • お祝いにふさわしい華やかさがある
  • お祝いの席で喜ばれる高級感がある
  • 縁起のいい食べ物が使われている

それぞれの料理を見ていきましょう。

赤飯

赤飯は、お店の場合なら祝い膳や会席料理を注文するとセットで付いていたりオプションで変更できたりします。

自宅で手作りする場合でも、炊飯器で簡単に作れるので別の料理に加えてみてはどうでしょうか。

●用意するもの

  1. もち米……1.5合
  2. うるち米……0.5合
  3. 小豆……40g
  4. 砂糖……小さじ1

※詳細は動画ページをご覧ください。

鯛めし

旅館や日本料理店なら、尾頭付きの鯛めしを提供している場合もあります。

自宅では、土鍋で簡単に炊けるのでメイン料理のひとつにいかがでしょうか。

●用意するもの

  1. 鯛……1尾(小さめでウロコを取ったもの)
  2. 米……2合
  3. 昆布……2枚
  4. 薄口しょうゆ……大さじ1
  5. 酒……大さじ1
  6. 塩……小さじ1/2
  7. しょうが……1片(千切り)
  8. 三つ葉…適量(ざく切り)

※詳細は動画ページをご覧ください。

ちらし寿司

さっぱりとした味わいと彩りのよさがお祝いの席にぴったり。

お寿司屋さんや日本料理店などで提供されているので持ち帰りするのもいいですが、自宅で振る舞うのもおすすめです。

●用意するもの

  1. 酢飯
  2. むきエビ
  3. 絹さや
  4. きざみ海苔
  5. 酢れんこん
  6. しいたけとニンジンの甘辛煮
  7. 錦糸卵

※詳細は動画ページをご覧ください。

鯛のアクアパッツァ

和食もいいですが、洋食好きの方には鯛を使った華やかなアクアパッツァもおすすめ。

尾頭付きのままでも調理できますから、自宅で手作りしてみてもいいですね。

●用意するもの

  1. 鯛……2尾(頭は残しても可)
  2. ミニトマト……10個
  3. ドライトマト……10g
  4. あさり……200~250g(砂出しと水洗いしたもの)
  5. 白ワイン……130ml
  6. パセリ……少々(みじん切り)
  7. にんにく……2かけ
  8. オリーブオイル……大さじ1~2
  9. 焼き油……適量
  10. 塩……3gを目安に

※詳細は動画ページをご覧ください。

パエリア

縁起ものの海老をそのまま使ったパエリアもお祝いの席にぴったり。

ホテルやレストランなどでも提供しているお店はありますが、自宅でも美味しく作れます。

●用意するもの

  1. 生米……1.5合
  2. 有頭海老……5尾
  3. イカ……1杯
  4. あさり……20個
  5. 玉ねぎ……1/2玉
  6. ニンジン……1/2本
  7. パプリカ……1/2個
  8. ホールトマト缶……1/2缶
  9. ニンニク……2個
  10. 白ワイン…… 50cc
  11. サフラン……ひとつまみ
  12. パプリカ粉末……小さじ1

など。

※詳細は動画ページをご覧ください。

長寿祝いの食事会で注意しておくこと

せっかくの長寿祝いを思いがけない失敗で台無しにしないよう、食事会では注意が必要です。

ここでは、長寿祝いにふさわしくない食べ物や料理の注意点を紹介します。

  • 食べにくいもの
  • 塩分や油分が多いもの
  • 好みに合わないもの

それぞれ詳しく見ていきましょう。

食べにくいもの

長寿の方によっては、噛む力が落ちていたり、飲み込む力が衰えていたりしますので、「硬いもの」「粘りのあるもの」などは避けるのがベター。

たとえば、硬いものとしては「レンコン」「赤身肉」「タコ」、粘りのあるものとしては「お餅」「めかぶ」「とろろ芋」などありますので、メニューに気をつけてあげましょう。

塩分や油分が多いもの

健康を考えると、塩分や油分が高いものは長寿祝いの食事にふさわしくありません。

健康志向が高いケースはもちろん、持病があって塩分や油分を控えているケースもありますから、料理のジャンルやレシピに注意しながら選びましょう。

好みに合わないもの

高齢になるにつれて食べ物の好みが変わっていくケースはめずらしくありませんから、「よく食べていた」という理由だけで料理を用意しないようご注意を。

できれば前もって食べたいものをたずねたり、同居している方に確認したりなどして苦手なものがないか調べておきましょう。

長寿祝いの食事会場を選ぶポイント

長寿祝いの食事会場は対象者に配慮して選びましょう。

●一般的な長寿祝いの会場

  • 日本料亭、レストラン
  • ホテル、旅館
  • 自宅

どの会場を選ぶ場合でも、快適に過ごすためのポイントを押さえておきましょう。

  • お店の場合は個室があるか
  • 長時間でも疲れない席か
  • 体調に合わせられるか

それぞれ詳しく解説します。

お店の場合は個室があるか

お店で食事会を開催するなら、ゆったり過ごせるよう個室を確保しましょう。

個室はプライベート性が高いため、会話もはずみますし、写真を撮ったり、プレゼントを渡したりなど気兼ねなくできてイベント感が高まります。

長時間でも疲れない席か

どんなに落ち着く個室でも、畳敷きやフローリングなど足腰に負担がかかる席は疲れます。

たとえば「掘りごたつ式か」「靴のまま座れるテーブル席か」など、長時間でも疲れない席でもてなしましょう。

体調に合わせられるか

長寿の方が車椅子を使っている場合、お店に対応可能か確認しましょう。

また、自宅であっても足腰が弱い方には座椅子や座布団を用意したり、テーブル席での食事にしたり。

いずれの会場であっても体調に合わせた配慮が必要です。

縁起のいい食べ物や料理で長寿を祝おう

長寿祝いの食事会では、縁起のいい食べ物や料理を並べてお祝いしましょう。

ただ、長寿の方には好みや体調などの個人差がありますから、「食べやすさ」「味付け」「栄養面」などに注意しながら食事を振る舞うのが大切です。

また、お店でも自宅でも座姿勢や居心地に配慮し、疲れないような席や空間を用意してあげましょう。

ぜひ、本記事を参考にして、お店の予約であっても手料理であっても、長寿の方に美味しく楽しく過ごしてもらえる食事会を催してくださいね。

もし、長寿祝いの食事会にお祝い金やプレゼントを用意したいという場合は、それぞれ詳しく書かれた記事がありますので、よければ合わせてお読みください。

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