両親への長寿祝いを包むにも、ふさわしい金額や渡し方がわからないと悩みますよね。
ほかにも、お祝いを渡すときのマナーやタイミングなど気になるのではないでしょうか。
本記事では、長寿祝いの準備に役立つ以下の内容を紹介します。
- 両親の長寿祝いにふさわしい金額相場
- 長寿祝いのご祝儀袋の書き方とマナー
- 長寿祝いを渡すタイミングと渡し方マナー
そのまま使える年齢ごとの表書きや袱紗(ふくさ)の包み方も必見です!
ぜひ、本記事を活用しながらご両親の長寿祝いに備えてくださいね。
両親の長寿祝いにふさわしい金額相場
両親の長寿祝いの金額相場は3万円~5万円です。
あくまでも相場は目安ですから、両親と同居か別居か、兄弟や姉妹で合算させるのかなどによって幅が出ます。
また、会食やプレゼントを用意する場合、お祝い金も合わせて家族で予算を分けてもよいでしょう。
■注意したいポイント
お祝い金は語呂が「4万円」=「4(死)」「6万円」=「6(無)」「9万円」=「9(苦)」だと縁起が悪いため避けるのが丁寧です。
尚、長寿祝いに喜ばれるプレゼントについては詳しく書かれた記事がありますので、よければ合わせてお読みください。
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長寿祝いのご祝儀袋の書き方とマナー
ご祝儀袋には、長寿祝いにふさわしい書き方や好ましいマナーがあります。
■用意するもの
- お祝い金に使う新札
- 蝶結びの水引(喜びが繰り返すように、の意味)
- 濃い墨の筆ペン(うす墨は×)
ここからは、すぐ使える表書きの年齢別パターンのほか、中袋の書き方やお札に入れ方マナーを詳しく解説します。
ご祝儀袋の表書き~年齢別一覧~
すべての年齢の長寿祝いに適する表書きは「祝延寿」「御祝」「寿」です。
そのほか、長寿祝いの年齢に当てはまる表書きも紹介しましょう。
~年齢別一覧~
- 還暦/60歳……「祝還暦」「還暦御祝」「賀華甲」
- 緑寿/66歳……「祝緑寿」「御緑寿御祝」「緑寿御祝」
- 古希/70歳……「祝古希」「御古希御祝」「古希御祝」
- 喜寿/77歳……「祝喜寿」「御喜寿御祝」「喜寿御祝」
- 傘寿/80歳……「祝傘寿」「御傘寿御祝」「傘寿御祝」
- 米寿/88歳……「祝米寿」「米寿御祝」「御米寿御祝」
- 卒寿/90歳……「祝卒寿」「卒寿御祝」「御卒寿御祝」
- 白寿/99歳……「祝白寿」「白寿御祝」「御白寿御祝」
- 100歳以上……「御上寿御祝」
たとえば「還暦御祝」「古希御祝」など表書きが4文字になるのを「死文字」として気にされるかもしれませんから、「乃」の字を加えて「還暦乃御祝」「古希乃御祝」と5文字にしてもかまいません。
また、「祝還暦」のように「祝●●」と書く場合は「祝」を大きめに書き、「●●」の部分を少し離して小さめに書く方法もあります。
表書きの下段には贈り主の名前をフルネームで書きましょう。
尚、長寿祝いの年齢ごとの意味については詳しく書かれた記事がありますので、よければ合わせてお読みください。
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ご祝儀を連名で渡すときの書き方
もし、ご夫婦やご兄弟、家族一同として連名で渡すなら、それぞれ書き順や位置を適切に書きましょう。
2名での連名
立場が上の方のフルネームを中央に書き、もう1名は左横に書きます。名字が同じなら左の方は省略してかまいません。
3名での連名
親族3名の場合は立場が最も上の方のフルネームを中央に書き、立場順で右側→左側と並べます。文字の大きさは3名とも同じにして揃えましょう。
4名以上での連名
親族4名以上の場合には連名にせず、代表者のフルネームを中央に書き、その左横に少し小さめな文字で「他家族一同」と並べます。
すべての贈り主の名前は和紙や奉書紙などの別紙を用意し、年長順(同格の場合は五十音順)で左→右に同じ大きさの文字で揃えて書きましょう。
ご祝儀袋に包む中袋の書き方マナー
お札を入れる中袋の表には旧字体で金額を、裏には住所と贈り主の名前をフルネームで書きます。
もし、ご両親と同居しているのであれば住所は不要です。
■金額の一例
- 30,000円・・・・・金 参拾圓
- 50,000円・・・・・金 伍拾圓
- 70,000円・・・・・金 七拾圓
- 80.000円・・・・・金 八萬円
- 100,000円・・・・金 壱拾萬圓
中袋にお札を入れるときのマナー
お札を入れる中袋には人物が表と上にくるようにして中袋の表と合わせて入れましょう。
ご祝儀袋に封をする必要はありませんが、どうしても気になるようなら付属のシールを貼るか軽く糊付けで対応します。
長寿祝いを渡すタイミングと渡し方マナー
ここでは、長寿祝いを渡すときの適切なタイミングや好ましいマナーを紹介します。
- お祝いは家族が集まりやすいタイミングでよい
- お祝い金は袱紗(ふくさ)で渡すのがマナー
- お祝い金を手渡しでなく郵送する場合もマナーよく
それぞれ詳しく見ていきましょう。
お祝いは家族が集まりやすいタイミングでよい
長寿祝いには決まった時期がないため、家族が集まりやすいタイミングでかまいません。
いくつか集まりやすいタイミングを紹介しますので、参考にしてください。
お誕生日
現在は満年齢で長寿祝いをするのが一般的なため、お誕生日なら節目としてのイベント感も出せます。お誕生日に都合がつけづらい場合は前後1週間程度の範囲で予定を合わせるとよいでしょう。
お正月
もともと長寿祝いは数え年で行う慣わしだったため、お正月に歳を重ねるタイミングで催されるのが一般的でした。お正月は家族で集まりやすいイベントでもありますが、お店を予約する場合は繁忙期のため早めの手配が必須です。
お盆
お盆は先祖供養のために家族が集まるのが一般的ですが、長寿祝いをするのに縁起が悪いということはありません。ご先祖様あっての長寿ですし、家族のつながりにも感謝しながらお祝いするのにふさわしいタイミングです。
敬老の日
そもそも敬老の日は、
多年にわたり社会に尽くしてきた老人を敬愛し、長寿を祝う
ための日ですから、長寿祝いに適したタイミングです。
ただ、「還暦(かんれき)」や「緑寿(ろくじゅ)」など比較的年齢が若い場合は仕事をされている場合も多く、『まだ年寄り扱いされたくない』と思っている方が少なくないため、ケースバイケースで判断するようにしましょう。
ゴールデンウィーク
もし、長寿祝いを兼ねた旅行をするなら大型連休であるゴールデンウィークも狙い目です。
また、気候がよく自然美も楽しめる時期ですから、日本庭園を眺めながらの食事会にもぴったり。注意点としては繁忙期のため早めの計画や予約が必要になります。
尚、長寿祝いの食事会については詳しく書かれた記事がありますので、よければ合わせてお読みください。
お祝い金は袱紗(ふくさ)で渡すのがマナー
長寿祝いのご祝儀袋は、袱紗(ふくさ)という布に包んで渡しましょう。
●ポイント
- お祝いの場合は赤やオレンジ、金色など暖色系の袱紗に包むのが適切です。
袱紗の包み方マナーについては詳しい動画をご覧ください。
布タイプの包み方
- ひし形にした袱紗の上にのし袋を置きます。
- 爪を右側にして左から折ります。
- 次に上⇒下の順で折って重ねます。
- 最後に爪のある右側を折って包みます。
- はみ出した部分を内側へ折ると完成です。
ご祝儀袋の渡し方
- 左手に袱紗ごと置きます。
- 右手で袱紗を開きます。
- 袱紗の上にのし袋を置きます。
- 時計回りで相手に正面を向けます。
- 袱紗を置いて両手で渡します。
袋タイプの包み方
- 袱紗を広げ表を合わせて祝儀袋を差し込みます。
- ご祝儀袋の表は袱紗の開きがある表に合わせます。
ご祝儀袋の渡し方
- 袱紗を表に向けて相手の前で開けます。
- ご祝儀袋を袱紗から取り出します。
- ご祝儀袋を閉じた袱紗の上に置きます。
- 時計回りで相手に正面を向け差し出します。
- 相手が受け取ったら袱紗を戻します。
お祝い金を手渡しでなく郵送する場合もマナーよく
ご両親と離れて暮らしていたり、お祝いのため家族で集まるのが困難な場合は現金書留で郵送しましょう。
郵送の場合は、前もって『お祝い金を送ったよ』と伝えてあげ、お祝いのメッセージをつづった手紙やカードを添えると丁寧です。
尚、長寿祝いにふさわしいメッセージについては文例など詳しく書かれた記事がありますので、よければ合わせてお読みください。
長寿祝いはふさわしい金額と正しいマナーで
ご両親への長寿祝いは3万円~5万円の相場を目安にふさわしい金額で包みましょう。
ご祝儀袋に入れるときは新札を用意し、正しい表書きや中袋の書き方で準備します。
長寿祝いを渡す時期に決まりはありませんが、ご家族にとってのベストタイミングを設定し、食事会を催したり、プレゼントを添えたりなどして素敵なシーンを演出するのもひとつです。
当日までに、ご祝儀袋を包む袱紗(ふくさ)の使い方もマスターしておきましょう。
ぜひ、本記事を参考にして、ご両親への長寿祝いの準備を整えてくださいね。