端午の節句を祝うなら、男の子の節目イベントにぴったりな食べ物を用意してあげたいですよね!
では、どのような食べ物を食卓に並べたら、男の子を主役にしながら家族でおいしくお祝いできるのでしょうか?
そこで本記事では、端午の節句にちなんだ食べ物や地域ならではの伝統的な和菓子を紹介します。
せっかくですので「意味」や「由来」についても触れ、一年に一回の子どもイベントを楽しみましょう!
端午の節句の意味や由来は?
端午の節句のような「節句」とは季節の節目となる日のことで、古代中国から伝わった暦の文化とされています。本来は季節の変わり目に行う邪気払いが目的でした。
「端午」とは「初め」の意味をもつ「端」と「午(うま)」の月(日)からきています。もともとは旧暦で「午の月」だった「5月」の初めの「午の日」に設定されていました。やがて「午」は「ご」と読むことから「5月5日」を端午の節句としたのが由来です。
端午の節句は別名「尚武(しょうぶ)の節句」とされていたため、「武をたっとぶ」という意味や「刀」を連想させる「菖蒲(しょうぶ)」にかけて日本では鎌倉時代から江戸時代にかけて「男の子の節句」として定着しました。
近年では、男の子の立身出世を祈願する行事として、鯉のぼり、鎧(よろい)、兜(かぶと)、五月人形などが飾られ、男の子のたくましい成長をお祝いする節目として親しまれています。
端午の節句にちなんだ手作り料理15選!
もともと「節句」には邪気払いや健康、長寿などの意味を込めた特別な食べ物を食べる習慣があります。
ここでは、端午の節句にちなんだ昔ながらの和菓子からアレンジ料理までを紹介しますので、これからの準備の参考にしてくださいね!
柏餅
柏餅の発祥は「江戸」とされ、新芽が出てくるまで落ちない柏の葉にかけて「子孫を繁栄させながら家系を絶えさせない」の意味があります。スーパーや和菓子屋などでも販売されていますが、手作りするところから願掛けしていくのもいいですね!
~作り方~ |
・餡(あん)を5等分にして丸めます。 ・米粉と熱湯を混ぜ荒熱が取れたら手でこねます。 ・米粉の生地をひとまとめにして平らに伸ばします。 ・米粉の生地を12~13分ほど蒸し器で蒸します。 ・生地が透き通ってきたらボウルで砂糖と片栗粉を加えて混ぜます。 ・生地を手でこねて5等分にしたら薄く伸ばしていきます。 ・餡(あん)を生地で包み5分ほど蒸し器で蒸します。 ・蒸し上がった餅を柏の葉でくるみます。 ・お皿やお重に並べたら出来上がり! |
◆詳細なレシピは動画をご参照ください。
ちまき
ちまきは、様々な儀礼で邪気払いに用いられていた笹や竹の葉で包むのが特徴です。また、もち米が使われているのは古くから縁起のいい食べ物として珍重されてきたことから。ちまきを三角形に整えるのは男の子の立身出世を願う意味があります。
~作り方~ |
・米粉、もち米粉、砂糖をボウルで混ぜます。 ・ぬるま湯を少しずつ足しながらヘラで混ぜ合わせていきます。 ・生地が固まってきたら手でこねて生地をまとめます。 ・生地を5等分にして三角形に整えます。 ・生地を葉っぱで包み、タコ糸のようなもので結びます。 ・葉っぱに包んだまま生地を蒸し器で15分ほど蒸します。 ・お皿や器に盛ったら出来上がり! |
◆詳細なレシピは動画をご参照ください。
草餅
古代中国で不吉な数字とされていた「5」という数字を邪気払いの意味をもつ蓬(よもぎ)で厄除けしたのが草餅の由来とされています。また、春から初夏にかけてが旬のため、男の子の災厄を払う意味で端午の節句でよく食べられるようになりました。
~作り方~ |
・水にさらした蓬(よもぎ)の水を切って細かく刻みます。 ・ボウルを2つ用意します。 ・ひとつには白玉粉、ぬるま湯を入れて混ぜ合わせます。 ・もうひとつには上新粉、砂糖、ぬるま湯を入れて混ぜ合わせます。 ・どちらも生地がなめらかになったら耐熱ボウルでまとめます。 ・まとめた生地をボウルのままラップをかけて電子レンジで4分加熱します。 ・加熱した生地をヘラでよく混ぜたら、さらに電子レンジで1分加熱します。 ・ボウルに蓬(よもぎ)を入れ、生地をよく混ぜ合わせます。 ・お好みの餡(こしあん・つぶあん)を生地で包んで盛り付けたら出来上がり! |
◆詳細なレシピは動画をご参照ください。
たけのこ御飯
たけのこは5月が旬であるほか、真っすぐ伸びて成長が早い育ち方も端午の節句の食べ物として好まれてきました。たけのこご飯なら炊飯器があれば簡単に作れますので、端午の節句の食卓にもぴったりです!
~作り方~ |
・たけのこと油揚げを適当な大きさにカットします。 ・たけのこと油揚げを入れた鍋に、顆粒だし、酒、砂糖を加えて下味を付けます。 ・水、しょうゆを加えて煮立たせます。 ・お米を洗っておき、炊き込みご飯モードで炊き上げます。 ・お茶椀に盛ったら出来上がり!お好みで山椒の葉っぱをのせても◎ |
◆詳細なレシピは動画をご参照ください。
かつおのカツ
かつおは「勝男」とかけられることから、男の子の節目祝いには縁起のいい食べ物として好まれています。ちょうど5月は初鰹が旬の時期ですので、かつおを使った一品を添えてはどうでしょうか。かつおの代用に、出世魚の「ぶり」「はまち」を使ってもOK!
~作り方~ |
・かつおのブロックに塩コショウで下味を付けます。 ・かつおに小麦粉、とき卵、パン粉で衣を付けます。 ・フライパンに多めの油を引き、かつおを揚げ焼きにします。 ・焼き上がったカツを食べやすい大きさにカットします。 ・お好みのソースやタレ、飾り野菜などで仕上げます! |
◆詳細なレシピは動画をご参照ください。
ちまき寿司
出世魚の「ぶり」や「はまち」、めでたいの語呂合わせが縁起よい「鯛」などを使って食べやすいお寿司はいかがでしょう。邪気払いの意味がある「笹」で包み、ちまきのような見た目にするのも端午の節句らしいポイントです!
~作り方~ |
・寿司飯、お好みの具材を用意します。 ・ちまきサイズで食べられるような握り寿司を作ります。 ・寿司を笹の葉で包んでタコ糸のようなもので結びます。 ・大皿に盛り付けたら出来上がり! |
◆詳細なレシピは動画をご参照ください。
こいのぼり稲荷寿司
幼いお子様には、見た目が可愛いお寿司もおすすめ。こいのぼりに見立てた稲荷寿司で、こいの滝登りさながら逆境や苦難を乗り越えるといった縁起物のいい意味を込めてはどうでしょうか!
~作り方~ |
・寿司飯と下味の付いた油揚げを用意します。 ・いり卵を焼き、きゅうりは半月型、ハムは四角形にカットします。 ・油揚げに寿司飯を詰めたら、それぞれの具材をのせていきます。 ・焼きのりを「目」に見立てて仕上げます。 ・お皿や重箱に詰めたら出来上がり! |
◆詳細なレシピは動画をご参照ください。
かぶとかざり巻き
武将が身を守るために装着していた「かぶと」には、男の子の代わりに厄を受けてくれる「形代(かたしろ)」の意味があったり、力強く成長してくれるようにとの願いが込められたり。かぶとに見立てた一品を食卓に並べ、端午の節句の団らんを楽しみましょう!
~作り方~ |
・じゃがいもをサイコロ大にカットします。 ・じゃがいもは耐熱ボウルに入れて電子レンジで2~3分加熱します。 ・にんじんを輪切りにして耐熱ボウルに入れ電子レンジで30秒~1分加熱します。 ・じゃがいも&にんじんをボウルで塩コショウ、マヨネーズと混ぜ合わせます。 ・春巻きの生地で「かぶと」を作り、具材を中に詰めたら揚げ焼きにします。 ・お皿に盛り付けたら出来上がり! |
◆詳細なレシピは動画をご参照ください。
こいのぼりのワンプレート
出世や生命力の象徴である「鯉(こい)」は端午の節句にふさわしいモチーフ。ごはんや手軽な材料を使って、こいのぼりに見立てたキュートなワンプレートレシピにチャレンジしてみましょう!
~作り方~ |
・いり卵、焼鮭、きゅうりを半月型にしたものを用意します。 ・ごはんをラップでこいのぼりの形に整えます。 ・ごはんに具材をのせ、スライスチーズと海苔で作った「目」を添えます。 ・付け合わせの野菜や果物と一緒に盛り付けたら出来上がり! |
◆詳細なレシピは動画をご参照ください。
こいのぼりのオムレット
悠々と大空にそよぐ「こいのぼり」は端午の節句の風物詩。男の子を囲んだ家族での食卓には、こいのぼりに見立てた旬ないちごのスイーツを飾ってはいかがでしょう。お子様と一緒に手作りするのもおすすめです!
~作り方~ |
・たまご、砂糖、薄力粉、ベーキングパウダー、牛乳、サラダ油で生地を作ります。 ・フライパンにクッキングシートを敷いて生地を焼きます。 ・生地を半分にして、いちごとホイップクリームを詰めます。 ・いちご、ホイップクリーム、マーブルチョコをトッピングします。 ・お皿に盛り付けたら出来上がり! |
◆詳細なレシピは動画をご参照ください。
端午の節句を祝う地域ならではの食べ物5選!
端午の節句にちなんだ食べ物には、地域ならではの伝統的なものもあります。
ここでは、各地域で古くから食べられてきた昔ながらの和菓子を紹介します!
笹巻(山形)
もち米を下処理してから笹の葉で巻き、結びひもをかけて熱湯でゆで上げた郷土菓子です。いわゆる「ちまき」と同じものですが、三角形になっているのが特徴。庄内地方では「柏餅」などとともに各家庭で食べられてきました。
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笹団子(新潟)
邪気払いの意味をもつ「蓬(よもぎ)」を使った郷土菓子。よもぎの風味や餡(あん)の甘さ、笹の香り、素朴な味わいが楽しめます。お店によってレシピが違うので、お好みの一品を見つけるのもおすすめです。
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麦団子(徳島)
旧暦の5月5日(現在の6月上旬頃)が麦刈りの時期と重なっていたことから、収穫した麦を粉にしてつくられたのが起源です。こしあんやつぶあんが詰まった麦だんごの生地を葉っぱで包んでいますので、見た目は柏餅に似ています。
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鯉生菓子(長崎)
鯉をかたどった陶磁器のようなツヤツヤした郷土菓子です。きめこまかな白あんの「練りきり」の中には、なめらかな甘さのこしあんが包まれています。カラフルでアートのような逸品なので初節句の「内祝い」にもぴったり。
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鯨ようかん(宮崎)
米粉を練ったモッチリ生地を餡(あん)ではさんだ郷土菓子です。もともとは「大海を泳ぐ鯨のように力強くたくましく育ってほしい」という願いを込め、鯨をかたどって作ったのが由来とする説もあります。地元では「えんぎ鯨」として古くから親しまれてきました。
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まとめ
季節の変わり目の邪気払いとして行われてきた端午の節句。「5月」の初めの「午の日」に設定されていましたが、「午(ご)」の読み方から最終的に「5月5日」に制定され、男の子の成長や出世を願うイベントとして定着しました。
端午の節句の食べ物には、邪気を払うとされる食材や出世への願いを意味する魚などが使われているのが特徴。イマドキレシピでは、こいのぼりや兜(かぶと)などをモチーフにしたユニークなアレンジ料理も人気です。
ぜひ、本記事で紹介した食べ物の意味や節句の由来などにも着目しながら、我が家のレシピで端午の節句の食卓を飾ってくださいね!
尚、桃の節句については詳しく書かれた関連記事もありますので、よければ合わせてご参照ください。