日本と外国の違い《食べ物・食文化・マナー》を比べてみよう!

世界的に日本食ブームが広がる中、日本での食事を目的に来日する外国人も急増しています。外国の友人や家族、ビジネスパートナーなどとの会食を予定している方もいらっしゃるのではないでしょうか。

本記事では、食べ物や食文化、マナーなど日本と外国の「食」にまつわる違いについて徹底解説します。

日本での「常識」や「慣習」が、どのように外国と違うのかを本記事で検証しましょう。本記事を活用しながら、外国人ゲストとの会食が有意義なものになるようヒントを見つけてくださいね!

日本と外国の「食べ物」の違い

ここでは、日本の「食べ物」をテーマに外国との違いを見ていきましょう。

  • ●日本「米」が主食である
  • ●日本は「旬」を大切にする
  • ●日本では「生もの」が食べられる
  • ●日本の「味つけ」はシンプルである
  • ●日本にも食べてはいけない「食材」がある

それぞれの違いを解説します。

日本「米」が主食である

日本における主食は「」です。パンや麺類なども主として食べられている傾向はありますが、日本で作られている多さでいうと米が圧倒的。そもそも米がよく育つ風土であるほか、別の食べ物と合わせやすい食材であること、エネルギー源になることも理由です。

外国はどう?
韓国や台湾、中国の一部地域でも米が主食です。他方、アメリカやフランスなどの欧米ではパンが主食。ただ、毎食のメインディッシュが主食であるという考え方もあります。

日本は「旬」を大切にする

四季があることから季節ごとに「」の食材を味わうのが日本の特徴。その時期が最もおいしくて栄養価も高いとされ、お店でも家庭でも旬の素材を使った料理が並びます。

日本で「旬」が大切にされているのは、茶道が発祥の懐石料理に込められた「一期一会」の精神が生かされているという説があります。

外国はどう?
そもそも「旬」という考え方が日本的。日本ほど旬を意識してはいないものの、世界には四季がある地域もありますし、その季節にしか市場に出回らない食材もあります。

日本では「生もの」が食べられる

日本では魚、貝類、卵、一部の肉といったものを「」で食べます。調理器具や調味料がなかった太古の時代であれば生食は当たり前でしたが、現代でも生のまま食すのを好むのは日本独特の慣習。生プリンや生カステラなど、お菓子にさえ「生」とつければ好まれる傾向もあります。

外国はどう?
韓国や中国などのアジア地域で「塩漬け」や「調味漬け」された肉や魚が食べられたり、イタリアの「カルパッチョ」のようにオイルやソースでアレンジされたものがあったり。ただ、日本で食べられる刺身や卵かけご飯のような「生食」は外国では珍しいとされます。

日本の「味つけ」はシンプルである

日本料理の基本として、「素材そのもののおいしさを生かす」という考え方があります。そのため味つけはシンプル。これは「薄味」ということではなく、その素材のおいしさを最大限に引き出すために最低限の味つけをほどこすという意味です。

外国はどう?
たとえばインドやタイ、ベトナムなどのアジア地域では香辛料を複雑に組み合わせた奥深い味つけが好まれたり、フレンチに代表されるような西洋料理ではハーブやソースなどを巧みにアレンジして繊細な味つけに仕上げたりなど。

日本にも食べてはいけない「食材」がある

日本においては、仏教の「不殺生戒(ふせっしょうかい)」の考えから肉や魚介類、卵などの動物性の食材を使わない「精進料理」があります。ただ、普段の食卓で精進料理が並ぶことは滅多にありません。

たとえば葬儀や法要後の会食であったり、お盆の間の食事であったり、仏教にもとづいた行事が行われる場で取り入れられます。

外国はどう?
イスラム教にもとづく「ハラル」では豚肉は「ハラム(食べてはいけないもの)」に該当するため豚肉のほか、豚由来の成分が含まれているものや豚に触れた食品なども食べられません。また、牛が神格化されているヒンドゥー教においては「牛」を食べることがタブーです。

日本と外国の「食文化」の違い

ここでは、日本の「食文化」をテーマに外国との違いを見ていきましょう。

  • ●日本の朝食の基本は「一汁三菜」
  • ●日本の昼食ならではの「お弁当」
  • ●日本の夕食を支える毎日の「献立」

それぞれの違いを解説します。

日本の朝食の基本は「一汁三菜」

日本の朝食といえば、ご飯に味噌汁、おかずの「一汁三菜」が基本とされています。おかずには焼き鮭や卵焼き、納豆などの和食が中心です。

近年ではライフスタイルが様変わりして「パン食」や「朝食なし」というケースも増えましたが、旅館やホテルといった多くの宿泊施設では一汁三菜が用意されるなど文化としては残っています。

外国はどう?
韓国の朝食は、お粥と数種類のおかず。中国では温めた豆乳にネギや香草、干しエビなどを入れて調味油で味つけしたものが定番です。イギリスでは、目玉焼きのほか、ベーコンやソーセージ、トースト、アメリカではパンケーキやシリアル、エッグベネディクト、フレンチトーストといった、どちらの国の朝食も日本でおなじみの洋食メニューが親しまれています。

日本の昼食ならではの「お弁当」

お弁当は子供から大人まで誰もが食べたことのある昼食。安土桃山時代から誕生した食文化とされていますが、ご飯やおかずを「お弁当箱」に詰める食べ方も日本ならではの文化です。

外国はどう?
たとえばアメリカの学生であればサンドイッチとフルーツといったランチや、子供の場合はブラウニーやプレッツェルといったお菓子のような簡単なものが一般的。また、テイクアウトで食べ物を持ち運ぶということは欧米でもめずらしくありません。

日本の夕食を支える毎日の「献立」

日本では、栄養バランスを考えた主菜と副菜が並んだり、毎日メニューが替わったりする夕食。「今日の夕飯なににしよう?」と献立を考えるのは日々のルーティンではないでしょうか。品数の多さにこだわったり、晩酌用の肴を別に用意したりなど家庭によっても楽しみ方が違います。

外国はどう?
たとえばフランスでは「平日は自宅で料理を作らない」という家庭もありますし、子供は「シリアルだけ」というケースもあります。また、ワンプレートの質素なメニューという国も多くあります。

日本と外国の「食事マナー」の違い

ここでは、日本での「食事マナー」をテーマに外国との違いを見ていきましょう。

  • ●日本では「いただきます」「ごちそうさま」をいう
  • ●日本での「乾杯」はグラスを当てて音を鳴らす
  • ●日本では「お箸」や「取り箸」を使って食べる
  • ●日本では「お茶碗」や「お椀」を持ち上げる
  • ●日本では「音」を立てて食べることがある
  • ●日本では食事の「食べ残し」は好ましくない
  • ●日本では「店員」を呼ぶときに声を出す

それぞれの違いを解説します。

日本では「いただきます」「ごちそうさま」をいう

日本では食事の前に「いただきます」、食事の後に「ごちそうさま」といいます。食事に出される肉や魚、野菜などの「いのち」をいただくことへの礼儀として行われてきました。また、生産者への感謝の気持ちをあらわす意味もあります。

外国はどう?
「いただきます」「ごちそうさま」に該当する外国語はありません。しかし、フランスに「ボナペティ(召し上がれ)」、イタリアに「ブォンアッペティート「(よいお食事を)」といった食事前の声がけはあります。また、国によっては食後に「神様」への感謝を述べる習慣もあるようです。

日本での「乾杯」はグラスを当てて音を鳴らす

乾杯をするときグラスとグラスを当てて音を鳴らすのが日本のスタンダード。諸説ありますが、江戸時代に黒船が来航したとき、西洋人がグラスを当てて乾杯していたのを真似たことがルーツともいわれています。

外国はどう?
もともと中世ヨーロッパでは「毒味」の目的でグラス同士を当てて乾杯をしていました。現代はフォーマルな場では音を鳴らさないのがマナーとされていますが、国やシーンによってはグラスの底同士を当てたり、グラス同士を軽く当てたりなどすることもあります。

日本では「お箸」や「取り箸」を使って食べる

日本では、お箸で食事を口に運んだり、取り箸で大皿料理を取り分けたりします。また、「箸先が左側を向くよう料理の手前に置く」「握り箸や刺し箸、迷い箸といった持ち方をしてはいけない」など、お箸にまつわる具体的なマナーがあるのも特徴です。

日本と同じく「箸」を使う韓国や中国ですが、取り分けに取り箸は使わず自分の箸を使います。どちらの国でも日本と同じく器の上に箸を置く「渡し箸」はマナー違反です。

外国はどう?
欧米ではフォークやナイフ、スプーンなどを使って食べるのが一般的。アジア地域の一例ではタイ料理にフォークとスプーンが出されますが、食べ物を口に運ぶときはスプーンの上に料理を乗せて食べます。

日本では「お茶碗」や「お椀」を持ち上げる

お茶碗やお椀などを持ち上げて食べるのは、かつて「畳」の上で食事をしていたからです。お膳に置かれているとはいえ、食べ物を口元まで運ぶには距離がありすぎるので器を持ち上げていました。

また、長らく畳文化が根付いていたため、テーブルで食事をする習慣そのものが定着しづらかったのも理由のひとつです。

外国はどう?
日本でも主菜などを盛った大きめの皿は持ち上げませんが、日本と同じ米が主食の韓国や中国のほか、欧米でも食事中に器は持ち上げません。

日本では「音」を立てて食べることがある

たとえば、麺類や熱い汁物などを「ズズズ」と音を立てながら食べることは日本ではよくあること。もともとは、そばの香りを堪能するために「すすって食べた」のが由来とされています。

音を立てて食べる日本の食文化が世界的に「非常識」とされている一方で、日本において音を立てながら麺類を食べるのは日本特有の食文化のひとつと訪日外国人から受け入れられている向きもあります。

外国はどう?
麺文化がある中国や韓国では音を立てて食べるのはマナー違反とされています。ただ、韓国では「しっかり味わっている」という意味で「クチャクチャ」と音をさせて食べるようです。

日本では食事の「食べ残し」は好ましくない

お店でも家庭でも、日本では出された食事を食べ残すのは好ましくありません。肉や魚、野菜など食事としていただく「いのち」を粗末にすることや作り手への失礼にあたることなどが理由です。

外国はどう?
韓国や中国では十分な量の食事を提供するのがゲストへのマナーであるため、少し残すことで「満足」を伝える意味があります。しかし、食品ロス削減や食糧不足といった世界的な問題を背景に中国では食べ残しを禁止する法律が2021年に可決されました。また、アメリカなど「ドギーバッグ」という容器を常備して外食での食べ残しを持ち帰る習慣がある国もあります。

日本では「店員」を呼ぶときに声を出す

日本の飲食店で店員を呼ぶとき、「すみません」と声を出すのが一般的です。テーブルのワイヤレスチャイムを利用したり、セルフオーダーシステムで注文したりなどする場合は例外ですが、店員への要望が必要な場面では直接声をかけることもあります。

外国はどう?
韓国や中国でも声を出して店員を呼びますが、ヨーロッパでは店員へのアイコンタクトのみです。特にフレンチやイタリアンなどの高級レストランでは日本であっても声を出さないのがマナー。海外では手を挙げることもNGです。

まとめ

いつもの食事、いつもの食卓、いつもの味──。知っているようで知らないことも多い日本の「食」ですが、食べ物や食文化、マナーなどを外国と比べると違いがわかって興味深いものです。

本記事では、日本の「食」をテーマに外国との違いについて紹介しました。もし、外国の友人や家族、ビジネスパートナーなどとの食事を予定しているのであれば有意義な会食となるよう、もてなしのヒントを探ってみてくださいね!

尚、外国人ゲストとの会食に役立つ関連記事もありますので、よければ合わせてご参照ください。

外国人に人気の日本食ランキングTOP5!最もおいしかったのは「寿司」

七五三のお祝いで使える個室は
『会場ベストサーチ』
七五三、結納・顔合わせ、還暦祝い、法事など家族のイベントで利用する個室を検索可能。
各イベントに合わせた専用プランを多数準備しております。

七五三のお祝いで使える個室一覧