【五節句】七夕の由来や意味は？節句にちなんだ食べ物もご紹介

願いごとを書いた短冊を笹の葉につるすのは七夕の風物詩ですが、その由来や意味はなんでしょう。

本記事では、夏のイベントとして親しまれている七夕についての基礎まとめを紹介します。

また、七夕ならではの過ごし方や七夕の節句にちなんだ食べ物もまとめていますので、ぜひ参考にしてください。

五節句の時期と読み方

七夕というのは「五節句」のひとつで、もともとは中国発祥の「陰陽五行説」という考え方が由来です。「陰陽五行説」においては奇数が「陽」を意味することから邪気を祓うための節目とされてきました。

日本へは奈良時代あたりに伝えられたとされており、現代でも節句にちなんだ飾りや食べ物を用意して家庭や学校、お店などでイベントが楽しまれています。

七夕の由来について

日本における七夕の由来には3つの事柄が挙げられ、すべてが組み合わさって現代の行事となりました。

1. 七夕の語源は「棚機（たなばた）」である
2. 七月七日に願いごとをする「風習」があった
3. 七月七日が織姫と彦星の「物語」になった

それぞれの由来について見ていきましょう。

七夕の語源は「棚機（たなばた）」である

もともとは豊作への願いから人々の穢れ（けがれ）を清める意味で、「棚機（たなばた）」という織り機で織った着物を棚に供えたことが由来です。やがて日本に仏教が伝わったことで、お盆前の準備として旧暦の七月七日の夜に行われるようになったため、「七夕」を「たなばた」と読むようになったとされています。

七月七日に願いごとをする「風習」があった

奈良時代の日本に中国から伝わったとされる「乞巧奠（きこうでん）」という行事があります。中国では七月七日に「織女星（しょくじょせい）」という星にあやかり、機織りのほか、さまざまな手仕事や芸事などの上達を願って祭壇に針などを供える慣わしがありました。「織女星（しょくじょせい）」は和名で「織姫（おりひめ）」のことです。

七月七日が織姫と彦星の「物語」になった

現代の88星座でいう「こと座」の「織女星（しょくじょせい）」は裁縫の仕事を、「わし座」にある「牽牛星（けんぎゅうせい）」は農業の仕事を、それぞれ象徴するとされていました。この2つの星が旧暦の七月七日に「天の川」をはさんで最も光り輝いているように見えることから、いまでも語り継がれている「織姫」と「彦星」の物語が生まれました。

七夕には何をするの？

七夕の楽しみ方といえば、短冊に願いごとを書いて笹につるす「七夕飾り」が一般的。笹につるすのは邪気祓いの意味もありますが、空に向かって真っすぐ伸びる竹が「神様への願いを届きやすくする」ともされているからです。

また、さまざまな飾りを折り紙で作って短冊と一緒に笹につるします。

ほかにも、星空観察や地域の七夕祭り、流しそうめんなどが七夕の過ごし方として楽しまれています。

七夕に「そうめん」を食べる意味

七夕の食べ物として知られているのは「そうめん」です。もともとは中国で「索餅（さくべい）」という小麦粉で作った紐状の食べ物が疾病除けとして食されていたことが起源。

日本では、平安時代頃から裁縫の糸や天の川に見立てて七夕の供え物や食事として広まりました。そうめんが七夕の食べ物として定着したのは江戸時代とされ、いまでも夏を代表する食べ物として七夕の食卓に並ぶこともあります。

七夕の節句にちなんだおすすめの食べ物

ここでは、七夕の節句にちなんだおすすめの食べ物を紹介しますので、家族で食卓を囲みながら楽しいひとときをお過ごしください！