お盆玉とは?発祥の地域や由来から金額相場までご紹介

お盆版のお年玉ともいわれる「お盆玉」の風習が知られるようになりましたが、その起源や意味を詳しくご存知ですか?

「お盆玉をあげるようになったのはなぜ?」
「お盆玉ってみんなあげてるものなの?」
「お盆玉はいくらくらいあげればいいの?」

このように、お盆玉にまつわる素朴な疑問を本記事で解決しましょう。

◆この記事でわかること
  1. お盆玉の由来や発祥地域について
  2. お盆玉をあげる割合や金額について
  3. お盆玉の注意点や専用ポチ袋について

また、お盆玉を現金以外で渡すときのおすすめ品も紹介しますので、ぜひ、お盆前の準備にお役立てください。

お盆玉とは?いつからどこで始まった?

お盆玉の風習は、まだ全国的に定着しているわけではありません。そこで、お盆玉のことを「詳しく知らない」という方に向け、ここでは起源や由来、発祥地域といった基礎知識を紹介します。

お盆玉とは子どもにあげる「お小遣い」のこと

お盆玉とは、お盆で帰省してきた子どもに祖父母や親戚があげるお小遣いのこと。たとえば、お正月にあげるお年玉のお盆版のようなものです。

「お盆玉」という言葉が使われるようになった2010年頃からですので、まだ広く知られていませんが、山梨県の紙製品メーカーがお盆玉専用のポチ袋を販売したことが由来して少しずつ認知されるようになりました。

お盆玉は山形県の一部地域で江戸時代から始まった

お盆玉の風習が生まれたのは江戸時代で、山形県の一部地域が発祥とされています。当時、商家に奉公していた子どもがお盆に実家に帰省するとき、「お盆小遣い」として衣服や履き物などの物品を渡されたのが起源です。

やがて、お盆小遣いが「現金」になったのは昭和初期とされています。最近では、お年玉のようにしてお盆玉用のポチ袋に入れて子どもに渡されるようになりました。

お盆玉をあげる人の割合や金額相場はどう?

ここでは、お盆玉をあげる人の割合や金額相場について、実際に行われた動向調査にもとづいて紹介します。

お盆玉を「あげる」という人は約3割

お盆小遣いの風習を「お盆玉」として広めるため、お盆玉用ポチ袋の販売を始めた紙製品メーカー(株式会社マルアイ)の【2024年お盆玉に関する実態調査と夏休みの動向調査】によると、お盆玉をあげる人は「約3割」ということがわかりました。

お盆玉を知っている人も約3割で、その人たちのほとんどがお盆玉を「あげる」という傾向も判明。まだ広く周知されていない実情であるものの、お盆玉という言葉や風習への認知度が高まると「あげる派」も増えるのではないでしょうか。

お盆玉の金額は5000円未満が半数以上

お盆玉用ポチ袋を販売している紙製品メーカー(株式会社マルアイ)の【2024年お盆玉に関する実態調査と夏休みの動向調査】では、お盆玉の金額は相手を問わず5000円未満が半数以上であることもわかりました。

相手100円
~500円
501円
~999円
1000円
~4999円
5000円
~9999円
10000円
~30000円以上
自分の子ども17.9%20.8%23.2%14.0%24.2%
孫(ひ孫)23.5%20.2%18.0%15.8%22.4%
親族の子ども16.5%19.3%29.8%20.2%14.2%
自分の兄弟姉妹23.8%22.4%19.0%10.9%23.8%
25.5%17.6%17.0%10.9%29.1%
祖父母22.1%26.2%19.3%9.0%23.4%

引用:2024年お盆玉に関する実態調査と夏休みの動向調査

それぞれ、お盆玉を渡す相手の年齢や相手との関係性によっても金額に差が出ますので、動向調査の結果を参考にふさわしい金額を包むようにしましょう。

お盆玉用のポチ袋はどこで買えるの?

お盆玉を渡すときのポチ袋は、どこで買えるのでしょうか。ここでは、ポチ袋を販売している主な場所について紹介します。

郵便局7月頃からお盆玉専用のポチ袋を販売(※デザインや販売の有無は店舗による)
ショッピングセンター文具専門店や文具コーナーなどで販売(※一般的なポチ袋がメイン)
ネットショップ一般的なポチ袋を販売しているサイトあり(※専用のポチ袋は公式サイト)
100円ショップ一般的なポチ袋に「おこづかい」「こころばかり」などと書かれたものあり

「お盆玉」という言葉は紙製品メーカー(株式会社マルアイ)の登録商標ですので販売ルートが限られています。どうしても専用のポチ袋が欲しい場合は、郵便局や公式サイトで選んでみてはどうでしょうか。

お盆玉をあげるときの注意点

お盆玉という言葉や風習は、まだ広く知られていないため、受け取った相手が戸惑ったり、子どもの親や祖父母など大人の場合は「お返しをするべき?」と悩んだりするかもしれません。

お盆玉を初めて渡すのであれば、あえて「お盆玉」とはいわずに通常のお小遣いやプレゼントとして渡すか、「お年玉のお盆版だよ」といって渡すかなど配慮するとよいでしょう。

お盆玉を現金以外で渡すときのおすすめ品

お盆玉は夏のお年玉ともいわれていますが、もともとは帰省する奉公人に衣服や履き物といった物品を渡していました。また、まだ広く知られていない風習なので場合によっては現金以外のちょっとしたプレゼントをあげる方が相手も受け取りやすいかもしれません。

ここでは、お盆玉として現金以外で渡すときのおすすめ品を紹介します。ぜひ、相手の年齢や相手との関係性に合わせたふさわしいプレゼントを選んでくださいね。

お菓子

お菓子にもいろいろありますが、お盆玉っぽくプレゼントするなら昔懐かしの駄菓子がおすすめ。昔懐かしのレトロなパッケージや味わいでクリスマスやハロウィンなどのイベントで渡すお菓子と差をつけましょう。かわいくラッピングして渡すのも素敵ですが、たくさんの中からつかみ取りやくじ引きなどして遊びながらゲットしてもらうのもいいですね!

おもちゃ

おもちゃは誕生日や子どもの日などにも贈られる定番プレゼントですが、お盆玉として渡すなら昔懐かしのレトロ玩具がおすすめ。たとえば、お手玉、けん玉、おはじき、めんこ、ベーゴマ、紙風船、万華鏡、なげ輪、ブリキのおもちゃなど、大人でもノスタルジックな気分になれます。相手が子どもなら使い方を説明したり、一緒に遊んだりするのも、お盆ならではの楽しみ方ではないでしょうか!

お弁当箱

お盆に帰省する奉公人へのお盆小遣いから始まったのがお盆玉の風習ですが、もしかしたら、実家までの帰路で食べられるようにとお弁当を持たされた奉公人もいたかもしれません。そんなエピソードも添えながら渡せるのがお弁当箱のプレゼント。お盆玉にふさわしく、曲げわっぱやアルミ製のもの、デザインがレトロなものなど、お弁当箱を開ける前からワクワクするような昔ながらのアイテムを選んでみませんか!

甚平(じんべい)

甚平(じんべい)とは、昔ながらの部屋着でツーピースになった和装のこと。もともと、お盆小遣いとして商家から奉公人に衣服を渡されることもありました。甚平なら、涼しげな見た目やリラックスできる着心地がお盆時期にぴったり。やや大きめサイズでもゆったり着られますし、お出かけ着のようにデザインの好みにこだわらなくていいので選びやすいところもおすすめです!

布草履

お盆玉のルーツとなった江戸時代のお盆小遣いでは、奉公人に履き物が与えられることもありました。お盆玉プレゼントにおすすめなのは布草履。カラフルなデザインはもちろん、家の中を裸足で過ごしたい夏でも足の裏がベタベタしませんし、土踏まずが形成されるため姿勢がよくなったり、足の筋肉が鍛えられたりして健康的に過ごせるのも魅力です!

本・絵本

お盆玉として本や絵本をプレゼントすると、子どもが帰省している間の読み聞かせも楽しめます。夏をテーマにしたもの、お盆玉の風習が始まった江戸時代を舞台にしたものなど、お盆玉にちなんだ一冊を選ぶのもおすすめ。もし「子どもの欲しい本を買ってもらいたい」という場合は、相手の年齢に合わせた金額の図書カードを贈ってもいいですね!

カタログギフト

どうしても好みや適応性がわからずプレゼントに悩むのであればカタログギフトもおすすめです。たとえば、絵本やパズル、歌動画がセットになったものなど、子ども向けのアイテムを収録したものがたくさん。赤ちゃんならパパやママが選んでくれますし、2~3歳以上なら子どもが自分で選べる楽しみがありますよ!

体験型ギフト

たとえば旅行やテーマパークといったレジャーも子どもに喜ばれますが、お盆玉としてプレゼントするなら子ども向けの体験型ギフトがおすすめ。モノづくり教室のほか、お菓子作り、大自然ツアー、農作物の収穫、網漁体験、忍者修行、林間学校など、学びながら楽しめるギフトです。お盆の帰省時期に合わせて予約したり、秋の行楽シーズンまでに選ばせてあげたりして、いつまでも忘れられない思い出を贈ってあげてはどうでしょうか!

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まとめ

お盆玉は、お盆で帰省してきた子どもに祖父母や親戚があげるお小遣いのことで、夏のお年玉ともいわれています。もともとは江戸時代における山形県の一部地域で、商家に奉公している子どもたちが帰省する際に渡された「お盆小遣い」が起源です。

まだ広く知られていない風習ですが、お盆玉専用のポチ袋に入れて渡されるようになったことが由来して2010年頃から「お盆玉」という言葉が少しずつ認知されるようになりした。お盆玉の金額相場は渡す相手の年齢や相手との関係性によって差があるものの「5000円未満」というのが半数以上です。

ただ、まだ全国的に周知されているものではないため、渡される子どもの親などへの配慮は必要。お盆玉を渡したときに戸惑わせたり、お返しの気を遣わせたりなどしないよう注意しましょう。

本記事では、お盆玉を現金以外で渡すときのおすすめ品についても紹介しました。ぜひ、本記事を参考にしながら、お盆の準備にお役立てください。

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