顔合わせで食事会をすることになったら、「どこに誰が座ればいいの?」と席順が気になりますよね。
大切なシーンですから、同席する家族の違いや両家の人数が揃わない場合など顔合わせの状況に応じた好ましい席順を決めたいものです。
本記事では、席決めで気をつけたいマナーや同席者に合わせたケース別の配席など顔合わせ食事会での席順について解説します。
席順が決まってから顔合わせ当日までに準備することもまとめていますので、ぜひ、参考にしてください。
顔合わせ食事会の席順を決めるときのマナー
顔合わせ食事会の席順を決めるにあたり、ここでは基本的なマナーを押さえておきましょう。
- ●上座と下座にもとづいて配席する
- ●同席者の立場を揃えて対面させる
- ●できるだけ両家の人数差をなくす
- ●車椅子や杖の利用者に配慮する
それぞれのマナーについて解説します。
上座と下座にもとづいて配席する
顔合わせのような会食の場で大切なのは「上座」と「下座」の位置です。上座は出入口から最も遠い席、下座は出入口に最も近い席となります。上座には男性側、下座には女性側が着席し、それぞれ出入口に遠い方から「父親」→「母親」とするのが原則。
おふたりの位置をどうするかは顔合わせのパターンやシチュエーションによって異なりますが、それぞれの並びの中央か出入口に近い場所に配席するのが一般的です。
同席者の立場を揃えて対面させる
顔合わせでは男性側と女性側とで向かい合って座りますので、たとえば父親の前には父親、母親の前には母親というように対面する同席者の立場を揃えましょう。もし、祖父母や兄弟姉妹など両家で同席者の立場が揃わないときは、それぞれの親族で立場順に並ぶようにします。
できるだけ両家の人数差をなくす
両家で同席者の人数を揃えるのは理想ですが、どうしても揃わない場合は人数差が開かないようにしましょう。あまり人数差があると席順のバランスが崩れますし、少人数になった側が心理的に和めません。できれば1人くらいの差にしておいて席の間隔を調整しやすくしましょう。
車椅子や杖の利用者に配慮する
もし、同席者に車椅子や杖を利用している人がいる場合は、出入口に近い席がいいかをご本人や親族に尋ねておくと丁寧です。また、お店側が車椅子への対応可能かどうか確認しておくのも忘れないようにしましょう。
【ケース別】顔合わせ食事会の「同席者」に合わせた席順
ここからは、顔合わせ食事会の同席者に合わせた席順をケース別で紹介します。
- ●おふたり+両親の場合
- ●親同士が初対面の場合
- ●どちらかが片親の場合
- ●おふたり+両親+兄弟姉妹の場合
- ●おふたり+両親+祖父母の場合
- ●両家の人数が合わない奇数の場合
- ●婿を迎えるor婿養子に入る場合
- ●結納を兼ねた顔合わせ食事会の場合
おふたり以外の父親、母親、祖父母、兄弟姉妹の配席ポイントを確認しながら席決めの参考にしてください。
おふたり+両親の場合
おふたりは基本的に顔合わせ食事会の「主催者」として両親を招く形になるので出入口から近い「下座」に座ります。原則として男性側の父親が「上座」、その対面に女性側の父親、それぞれの父親の隣に母親が並ぶようにしましょう。
もし、女性側の親が男性側の親より年上であるなどして女性側が「上座」に座る方が好ましいという状況であれば位置を替えても問題ありません。
和室に床の間がある場合は?
和室で行われることが多い顔合わせですが、もし「床の間」があれば床の間の前が「上座」となります。「上座」には原則として男性側の父親を配席し、その対面に女性側の父親、それぞれの父親の隣に母親、おふたりは母親の隣の「下座」に並ぶようにしましょう。
円卓で顔合わせをする場合は?
お店のテーブルが円卓の場合も出入口から最も遠い席が「上座」となります。通例として「上座」には男性側の父親を配席し、その隣の出入口側に女性の父親、反対側に男性側の母親が並ぶようにしましょう。おふたりは基本的に主催者ですから、出入口に近い「下座」に着席するのが原則です。
親同士が初対面の場合
親同士が初対面の場合は両家が緊張しやすいため、おふたりは場を和ませるため両親の間に着席してかまいません。基本的には「上座」に男性側の父親を、その対面に女性側の父親を配席しましょう。
どちらかが片親の場合
どちらかが親一人の片親しか同席できない場合、基本的には男性側を「上座」とし、それぞれの立場を揃える形で対面させます。席のバランスとして少し正面よりずらした状態にすると会話がしやすくなるでしょう。
代理の同席者がいる場合は?
片親だからと人数を揃えるため祖父母や兄弟姉妹に同席してもらうのであれば、両家の立場を揃える形で配席します。通例として「上座」に男性側の親族を、その対面に女性側の親族を配席しましょう。
おふたりは基本的に主催者なので出入口に近い「下座」が原則ですが、場を和ませる目的で真ん中に着席してもかまいません。
おふたり+両親+兄弟姉妹の場合
おふたりと両親のほかに兄弟姉妹が同席する場合、通例として男性側を「上座」とし、「父親」→「母親」→「兄弟姉妹(年齢順)」の並びで配席します。おふたりは基本的に主催者なので出入口に近い「下座」が原則ですが、場を和ませるために真ん中に着席してもかまいません。
おふたり+両親+祖父母の場合
おふたりと両親のほかに祖父母が同席する場合、通例として男性側を「上座」とし、「父親」→「母親」→「祖父」→「祖母」の並びで配席します。おふたりは基本的に主催者なので出入口に近い「下座」が原則ですが、両家の緊張をほぐすため真ん中に着席してもかまいません。
両家の人数が合わない奇数の場合
両家で同席者の人数が揃わず奇数での顔合わせになったら、正面より少しずらしてバランスよく配席しましょう。通例として男性側を「上座」とし、「父親」→「母親」→「祖父母」→「兄弟姉妹(年齢順)」の並びにします。
おふたりは基本的に主催者なので出入口に近い「下座」が原則ですが、会話がはずむよう母親と祖父母や兄弟姉妹の間に着席してもかまいません。
婿を迎えるor婿養子に入る場合
男性が婿として迎えらられたり、婿養子に入ったりする場合は女性側が「上座」となります。それぞれ通例として「父親」→「母親」の順で並び、おふたりは主催者として出入り口に近い「下座」に座るのが基本。もし親同士が初対面で場を和ませたいなら、おふたりが真ん中に着席してもかまいません。
結納を兼ねた顔合わせ食事会の場合
結納を兼ねた顔合わせでは、おふたりと親のどちらが主体かで席順が変わります。どちらが「主体」となるのかは両家で事前に相談しながら決めておきましょう。
おふたりが主体
おふたりの結び付きを重んじる場合、おふたりが「上座」で女性側は出入口に近い方に着席します。おふたりの隣に「父親」→「母親」の順で配席するのが基本ですが、祖父母や兄弟姉妹が同席するときは「祖父」→「祖母」→「兄弟姉妹(年齢順)」で並ぶようにしましょう。
おふたりの親が主体
家同士の結び付きを重んじる場合、おふたりが「下座」で女性側は出入口に近い方に着席します。「上座」には男性側の父親を配席し、その対面に女性側の父親、それぞれの父親の隣に母親が並ぶように配席。祖父母や兄弟姉妹が同席するときは「祖父」→「祖母」→「兄弟姉妹(年齢順)」で着席するようにしましょう。
顔合わせ食事会の席順が決まってからの準備
顔合わせ食事会の席順が決まったら、当日の着席をスムーズにするため事前準備をしておきましょう。
お店に席のセッティングをお願いする
個室やテーブル席を予約しただけでは、こちらの希望通りのセッティングになりません。お店には出席者の人数だけでなく、どのような形で対面するのか「配席」についても伝えましょう。特に男性側と女性側で人数が違う場合は、バランスのいいレイアウトになるよう調整してもらうのもポイントです。
あらかじめ同席者に席順を伝えておく
どこに誰が座るのかがパッとわかるよう席次表を作って渡したり、席札を用意してテーブルに並べたり、いろいろ工夫して同席者に席順を伝えておきましょう。席順が決まった状態で案内されると、親同士の「上座」の譲り合いも防げます。
まとめ
顔合わせ食事会での席順は、お互いに失礼のないよう席決めマナーにもとづいて考えましょう。
- ●上座と下座にもとづいて配席する。
- ●同席者の立場を揃えて対面させる。
- ●できるだけ両家の人数差をなくす。
- ●車椅子や杖の利用者に配慮する。
おふたりは基本的に顔合わせ食事会の主催者ですので「下座」に座るのが原則ですが、親同士が初対面であったり、両家の会話がはずみそうになかったりする場合は真ん中に座ってもかまいません。
また、両親以外に祖父母や兄弟姉妹が同席する場合は、なるべく立場や年齢順で両家の配席が揃うようにするのもポイント。どちらかが片親であったり、席数が奇数になったりする場合は席のセッティングを工夫するとバランスがよくなり会話もしやすくなります。
そして、顔合わせの席順が決まったら、当日の着席がスムーズになるよう準備もしておきましょう。
- ●お店に席のセッティングをお願いする。
- ●あらかじめ同席者に席順を伝えておく。
ぜひ、本記事で紹介したケース別の席順も参考にしながら、両家にとってベストな席次を考えてくださいね。