両家顔合わせの手土産ガイド《定番・金額・渡し方》大切な日のマナーを徹底解説

両家で顔合わせをすることになり、「手土産をどうしよう?」とお悩みなら本記事をご活用ください。

本記事では、顔合わせの手土産ガイドとして以下の内容をまとめています。

  • 顔合わせの手土産にふさわしい定番
  • 顔合わせの手土産で避けたいもの
  • 顔合わせの手土産の金額相場
  • 顔合わせの手土産の準備と渡し方

両家にとって大切なハレの日ですから、しっかりマナーを押さえた上で顔合わせ当日を迎えましょう。

やっぱり顔合わせに手土産は「必要」なの?

顔合わせには手土産を用意するものということは厳格に決まっていません。ただ、お近づきのしるしとして、挨拶代わりに手土産を渡すと場が和みますし、会話もはずませやすくなります。

とはいえ、どちらかだけが用意していたとなっては気まずいですから、手土産を用意するのかしないのかは両家で揃えるようにしましょう。

顔合わせの手土産にふさわしい「定番」は?

顔合わせに手土産を用意するなら、先方に喜ばれるものを選びたいですよね。

ポイント
・後に残らない「消えもの」で受け取りやすく。
・ハレの日にふさわしい「縁起物」もおめでたい。
・ご両親の「好み」を事前にリサーチしておくと◎

ここでは、顔合わせにふさわしい定番ギフトを紹介しますので、これからの準備にお役立てください。

バームクーヘン

木の年輪のように薄い生地が何層にも重なっているため、繁栄や長寿、幸せの象徴としてウェディングギフトの定番です。年を重ねるごとに夫婦や両家の絆が強く結ばれますようにといった願いも込められます。

日持ちしますし、洋菓子の中でも好みが分かれにくいのもメリットです。お祝い事のときは、切り分け不要のミニサイズで小さな輪になった個装包装のものがいいでしょう。

クッキー

焼き菓子なので日持ちがするほか、個装包装のものは取り分けがしやすいメリットがあります。華やかなデザインや有名パティスリーのブランド性、バリエーション豊富なフレーバーなど選択肢が多いのも人気の理由です。

いろいろなバリエーションがありますので、割れたりトッピングが落ちたりして型崩れしないものを選びましょう。

フィナンシェ

フランス語で「お金持ち」の意味があり、金塊や金の延べ棒をイメージして作られたといわれる焼き菓子です。商売繁盛の願掛けにもなるため、たとえば先方が資産家や事業家、経営者といった経済的ステータスをもつ場合にぴったり。

日持ちもいいですし、カラフルなものを選べばハレの日にふさわしい華やかさも出せます。

どら焼き・最中

どちらも「ふたつをひとつに合わせて作る」ことから、両家の結びつきを意味して贈られる縁起のいい和菓子です。半生菓子なので、大福などの生菓子と比べると日持ちするがメリット。個装包装で取り分けしやすいのも喜ばれるポイントです。

お茶

日本茶はティータイムだけでなく食事のときにも飲まれることが多いので好まれる種類のひとつ。たとえば高級銘柄にこだわって、ちょっとリッチな日本茶を贈るのもおすすめ。

もちろん先方が紅茶やハーブティーを好む傾向なら、ハイブランドやオーガニックなど付加価値で選んでもいいでしょう。

お酒

古来より「祝い酒」の意味をもち、ハレの日には縁起物として贈られることが多いギフト。喜ばしい意味や縁起のいい字を使った銘柄などを選ぶのもおすすめ。

顔合わせにふさわしいのは伝統的な日本酒ですが、先方の好みに合わせて焼酎やワインなどを選んでもいいでしょう。ただ、それなりに重量があるため遠方に出向くときの手土産には向かないかもしれません。

地元の名産品

両家の地元が遠方同士なら、それぞれの地元の名産品は会話のきっかけにもなるのでおすすめ。日持ちがして個装包装になっている銘菓のほか、お茶、お酒、乾きものなど持ち運びの負担や先方の好みも考えながらセレクトしてはどうでしょうか。

縁起物

顔合わせのようなハレの日には、おめでたい意味をもつ縁起物も喜ばれます。たとえば「昆布」には「よろこんぶ(喜ぶ)」、「鰹節」には雄節と雌節が合わさる様から「鰹夫婦節(かつおぶし)」と、いずれも縁起のいい語呂合わせから慶事の手土産では人気です。

乾きものであれば日持ちがしますし、持ち帰りの負担も減るのでおすすめ。お菓子であれば鯛や松竹梅といった縁起物をモチーフにしていたり、紅白や金色をあしらっていたり、見た目の縁起のよさにこだわってもいいでしょう。

顔合わせの手土産に「ダメ」なものはある?

顔合わせの手土産には、マナーとしてNGなものや持ち帰りの負担として避けたいものがあります。

  • ●縁起がよくない意味のもの
  • ●生ものなど日持ちしないもの
  • ●持ち帰りに不便なもの

せっかくのハレの日で先方への失礼とならないよう、ここでは顔合わせの手土産として好ましくないものを確認しておきましょう。

縁起がよくない意味のもの

たとえば羊羹やカステラなど切り分けて食べるものは「別れる」、せんべいやラングドシャなどの割れやすいお菓子は「縁のもろさ」を連想させ縁起がよくないため不向きです。

また、梨は「無し」の語呂合わせから、味噌は「みそがつく」として「しくじる」の意味から慶事では敬遠されますので、これらを使った食品も避けるようにしましょう。

生ものなど日持ちしないもの

生ものなど日持ちのしないものは食べるまでに劣化する可能性がありますし、早く食べなければいけないという先方へのプレッシャーになります。

また、いつの間にか賞味期限が切れていて食べられなかったということになりかねません。手土産には、季節を問わず日持ちのするものを選ぶようにしましょう。

持ち帰りに不便なもの

かさばるものや重たいものは先方の負担になりますので、帰りの手荷物としても適しているかを考えながら選ぶのがマナー。また、地元の名産品や先方の好みに合わせる場合、匂いが包装の外に漏れ出すようなものも避けるようにしましょう。

数にも注意!
・割り切れる数は「別れ」の意味になりNG!
・奇数でも「9」は「苦」を連想させるのでNG!
・偶数でも「8」は「末広がり」の意味があるのでOK!

顔合わせの手土産の「金額相場」はいくら?

手土産の金額相場は3000円~5000円程度です。あまり高すぎると先方に気を遣わせますので、お近づきのしるしとして「ほんの気持ち」が伝わるくらいがベスト。両家で差が出ないよう、事前に予算を決めておくのもポイントです。

顔合わせの手土産は「誰」が渡すもの?

おふたりが主体となって顔合わせの場を設ける場合、おふたりからそれぞれ先方に手土産を渡します。もし、どちらかの親が主体であるなら、父親から父親へ、あるいは母親から母親へという形が自然です。

どうしても主体がわからない場合は家ごとに相談し、立場を揃えて受け渡しできるようにしましょう。

顔合わせの手土産の丁寧な「渡し方」は?

顔合わせで手土産を渡すときは、先方に失礼のないよう渡し方マナーにも気をつけましょう。

ここでは、手土産を渡す前の準備から手土産を渡すときの挨拶まで、好ましいマナーを紹介します。

  • ●のしの表書きは「御挨拶」か「寿」
  • ●タイミングは「挨拶の後」がベスト
  • ●渡すときは「ひとこと」を添えながら

それぞれポイントを見ていきましょう。

のしの表書きは「御挨拶」か「寿」

手土産を渡すときは包装紙の上から「外のし」をかけると丁寧です。のしの水引は「結び切り」を選びます。「蝶結び」は出産祝いなど、何度あっても嬉しい喜び事に使いますが、婚姻など一度切りが望ましい慶事には不向きですので注意しましょう。

水引の上段は「御挨拶」とするのが適切ですが、もし結納を兼ねた顔合わせであれば「寿」や「」でもかまいません。下段の中央には名字を入れます。

タイミングは「挨拶の後」がベスト

手土産は、どの場所であっても両家で挨拶を交わした後がベスト。お店の前で両家が合流したとしても、その場で慌てて渡さないようにしましょう。もし受け渡しのタイミングがなかった場合は、会食後の結びの挨拶が終わってからでもかまいません。

渡すときは「ひとこと」を添えながら

手土産を渡すときは、ひとこと添えると丁寧です。先方への好ましい渡し方について手順も確認しておきましょう。

  1. 手土産を紙袋や風呂敷から取り出す。
  2. 先方の正面になるよう手土産を持つ。
  3. ひとこと添えながら先方に両手で差し出す。
  4. 紙袋は手土産を渡した後に「お使いください」といって渡す。
添える言葉
・お好きだと伺ったので、お口に合うといいのですが。
・今日の日にふさわしい縁起物の○○です。
・こちらの地元の名産品「○○」です。
・ささやかですが、お近づきのしるしです。

まとめ


顔合わせの手土産を用意するなら、3つのポイントを押さえて選ぶといいでしょう。

  1. 後に残らない「消えもの」で受け取りやすく。
  2. ハレの日にふさわしい「縁起物」もおめでたい。
  3. ご両親の「好み」を事前にリサーチしておく。

また、顔合わせのような慶事では避けたい手土産も確認しておきましょう。

  1. 縁起がよくない意味のもの。
  2. 生ものなど日持ちしないもの。
  3. 持ち帰りに不便なもの。

顔合わせで用意する手土産の金額相場は3000円~5000円程度ですが、両家で金額差が出ないよう事前に予算を決めておくのも大切なポイント。

手土産を渡すときは顔合わせの主体が誰なのかによって異なりますが、事前に確認し合って受け渡しの相手は両家で立場を揃えるようにします。

また、手土産を渡すときのマナーにも注意しましょう。

  • ●のしの表書きは「結び切り」の水引に「御挨拶」か「寿」とする。
  • ●手土産を渡すタイミングは両家で「挨拶」をしてからがベスト。
  • ●手土産を渡すときは先方に正面を向けて「ひとこと」を添えながら。

顔合わせで手土産を渡す厳格な決まりはありませんが、お近づきのしるしとして交換し合うのが一般的です。

用意するかしないか、用意する場合は予算をいくらにするか、必ず両家で合わせておくようにしましょう。

本記事では、定番ギフトから好ましいマナーまで顔合わせの手土産ガイドとしてお役に立てる内容を紹介しました。

ぜひ、本記事を参考にしながら、先方に喜ばれる手土産を用意して和やかなひとときにしてくださいね。

尚、顔合わせの準備に役立つ関連記事もありますので、よければ合わせてご参照ください。

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