七五三は子どもの成長を祝う伝統行事ですが、初めてだとお参りのタイミングや時期など悩みますよね。
「数え年か満年齢かわからない」
「男の子と女の子で祝う年齢って違うの?」
「お参りはいつ行けばいいの?」
「当日の流れやマナーが知りたい」
「七五三までに準備しておくことは?」
このように、七五三についての疑問や課題は気になりませんか?
本記事では、初めてでも不安にならないよう、七五三についての基本知識を解説します。
ぜひ、本記事を活用いただき、準備万端に七五三を迎えてくださいね!
七五三は満年齢と数え年どっちで祝う?
七五三を祝うとき、満年齢か、数え年か、と悩みますが、ずばりどちらでもOKです。
一般的には年齢がわかりやすい「満年齢」で行われる傾向にあります。
また、満年齢と数え年では子どもの発育に差があるため、お子様の最適なタイミングに合わせることも考慮しましょう。
満年齢と数え年の違いから判断する
満年齢とは子どもの生まれた日を「0歳」とし、誕生日を迎えるたびに歳を重ねる年齢です。
一方、数え年では生まれた日に「1歳」となり、新年1月1日を迎えるたびに歳を取ります。数え年は江戸時代に広まりましたが、それぞれの誕生日に関係なく、すべての人が正月を迎えるタイミングで1つ歳を重ねます。
数え年は年齢の計算がしづらいですが、誕生日の前か後かで変わります。
- 誕生日前……満年齢+2歳
- 誕生日後……満年齢+1歳
もし、満年齢で見るなら、七五三の慣わしである「11月15日」より誕生日が前か後かでも違ってきます。
たとえば数え年の「3歳」で七五三を祝うとすると、満年齢では「2歳」ということになりますので子どもの発育に大きな差が出ます。
どちらが良い悪いということではないですが、幼ければ幼いほど「あどけなさ」がありますし、3歳に近ければ近いほど「しっかり」とした表情や立ち振る舞いになります。
一般的に満3歳で最初の七五三が行われるのは、数え年だと発育が遅い子どもは着物を嫌がって着崩れたり、気持ち悪さからぐずったりなどするため子どもの負担を減らそうという考えもあるためです。
また、1月1日~4月1日の間に生まれた「早生まれ」の子どもの場合、七五三の年齢になる年に祝うケースと翌年に祝うケースがありますが、どちらで行っても問題はありません。
こちらは2022年(令和4年)に生まれた子どもを例にした早見表です。
満年齢の項目を見ると、単純に生まれた年に「3」「5」「7」を足せばいいのがわかります。
地域によっては現在でも数え年に祝うのを習慣にしている場合もありますが、とくに縛りがないのであれば満年齢で行う方が計算はしやすいです。
また、七五三の衣装について、満年齢に合わせたサイズのものが豊富なため写真撮りにこだわりたい場合も満年齢での七五三は最適かもしれません。
満年齢でも数え年でも男の子と女の子で時期が違う
男の子と女の子で満年齢と数え年の考え方は同じでも、それぞれ祝うタイミングが異なります。
最初の七五三である「3歳」は共通しますが、「5歳」と「7歳」では分かれます。
七五三は子どもの成長を祝う伝統行事ですが、すべての年齢に別の意味や由来があるためです。
七五三の意味や由来については、こちらの記事に詳しく書かれていますので、よろしければ合わせてお読みください。
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七五三のお参り時期はいつがいい?
七五三は一年のうちで「いつ」お参りすればいいのでしょうか。
本来の時期や現在の一般的な傾向を見ていきましょう。
本来は11月15日に七五三を祝うのが慣わし
諸説ありますが、古来、旧暦の11月15日に行われていた収穫祭で子どもの成長に感謝したことや、江戸時代に将軍が行った息子の健康祈願の成就がきっかけになったことなどが由来し、11月15日に七五三を祝うようになりました。
ただ、現在では参拝者が集中して込み合ったり、寒い時期を避けたいという参拝者のニーズがあったりするため、11月を挟んだ9月から12月にかけて参拝するケースも増えています。
お参り以外の日に写真撮影だけしてもよい
お参り当日に撮影するとなると、タイトなスケジュールや思いがけない子どものコンディションでベストショットが撮れない可能性があります。
一方で、別日の撮影する場合、お参りのときと違う衣装が着られたり、シーズンオフなら割引特典が受けられたりなど利点もあります。
もちろん当日に撮影まで行っても問題ありませんが、別時期の撮影のメリット・デメリットを比較し別撮りも選択肢のひとつとして検討してみてはどうでしょうか。
時期ごとのメリット
- 4月~6月……予約が取りやすく、日焼け前の写真が撮れる。
- 7月~8月……夏休みのため割安な平日に予約が取れる。
- 9月~10月……気温や気候に恵まれやすく屋外でも撮影しやすい。
- 11月以降……シーズンが過ぎれば予約が取りやすく割安になる。
時期ごとのデメリット
- 4月~6月……梅雨になると髪がまとまりにくいことも。
- 7月~8月……汗や日焼けでヘアメイクに時間がかかる場合も。
- 9月~10月……人気のシーズンなので希望日の予約が取りにくい。
- 11月以降……寒いシーズンなので体調を崩さないよう注意したい。
別撮りの時期ごとのメリット・デメリットを踏まえ、スタジオの空き状況のほか、子どもの発育具合い、ほかの親族との予定など、総合的に検討しましょう。
七五三のお参りの流れとマナー
七五三の当日、お参りがスムーズにできるように流れやマナーを確認しておきましょう。
まず、当日の流れとしては以下のようなスケジュールが一般的です。
- 着付け、ヘアメイク(写真撮影)
- お参り、ご祈祷(希望の場合)
- 写真撮影(参拝場所で)
- 食事会
スタジオを予約する場合、お参りの前に写真撮影をすることもあります。
当日のスケジュールについては同行する親族との予定とも合わせ、ゆとりをもった流れで計画を立てましょう。
お参りの流れ|神社
お参りの手順は以下になります。
- 鳥居をくぐる前に一礼する。
- 手水舎(ちょうずや)で心身を清める。
- ひしゃくは右手に持ち、左手を清める。
- ひしゃくを左手に持ち替え右手を清める。
- ひしゃくを右手に左手に水を溜めて口をすすぐ。
- ひしゃくを立てるようにして柄の部分に水を流す。
- ひしゃくを伏せて元の位置に戻す。
- 参道を歩いて拝殿の前まで行く。
- 拝殿の前で一礼し、お賽銭を入れてから鈴を鳴らす。
- 二礼二拍手一礼で参拝、感謝を伝えて再び一礼する。
◆神社で気をつけたいマナー
- 参拝は午前中にするのが好ましいです。
- 鳥居から拝殿までの参道は中央を避けて通ります。
- 手水舎では、ひしゃくに直接口をつけません。
- 二礼二拍手一礼の際の「二拍手」では、右手を少し下にずらして行います。
- お賽銭は投げずに、そっと入れましょう。
- 参拝にふさわしい服装を選びましょう。
お参りの流れ|お寺
お参りの手順は以下になります。
- 山門(入口)で一礼か合掌する。
- 手水舎(ちょうずや)で心身を清める。
- ひしゃくは右手に持ち、左手を清める。
- ひしゃくを左手に持ち替え右手を清める。
- ひしゃくを右手に左手に水を溜めて口をすすぐ。
- ひしゃくを立てるようにして柄の部分に水を流す。
- ひしゃくを伏せて元の位置に戻す。
- 可能なら鐘をつき、仏様に参拝を知らせる。
- 香閣(こうかく)に線香とロウソクを供える。
- 本堂で一礼し、お賽銭を入れて合掌する。
◆お寺で気をつけたいマナー
- 山門をくぐるときは敷居を踏まないように注意を。
- 山門は、女性なら右足から、男性なら左足から入ります。
- 参拝では拍手せず、合掌したまま一礼します。
- お賽銭は投げずに、そっと入れましょう。
- 参拝にふさわしい服装を選びましょう。
七五三の服装については、こちらの記事に詳しく書かれていますので、よろしければ合わせてお読みください。
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七五三のお参り前にしておく準備
七五三を祝う年齢や時期が決まったら、当日までに必要な準備をしておきましょう。
お参りする先の神社やお寺を選ぶ
七五三では、その土地の神様である「氏神様」を参るのが本来のスタイルですが、どこの神社を参ってもかまいません。
また、ご先祖様への感謝の気持ちを伝える意味では、お寺を参拝しても問題なし。
これまで訪れたことのある親しみ深いお寺、お参りスポットとして人気の有名な神社、坂や階段が少なくて歩きやすいお参りスポットなど、要望にあった場所を選んでおきましょう。
当日の持ち物を揃えておく
お参り当日を快適かつスマートに過ごすため、事前に持ち物を揃えておきましょう。
- 靴(参拝以外のときに履かせるため)
- カイロ(寒い時期の対策として)
- 着替え(食事会で衣装を汚さないため)
- タオル(着物の下に入れるため)
- 洗濯バサミ(トイレ時に裾や袂を留めるため)
子どもが着なれない衣装を着る前提で、疲れや汚れ、着崩れ防止に役立ててください。
必要に応じて千歳飴を買っておく
千歳飴は写真映えもアップする七五三の風物詩ですが、ただ参拝するだけで頂けるわけではありません。
スタジオによっては特典でプレゼントしてくれるケースもありますが、場合によっては事前に買っておきましょう。
手軽に入手するならネットショップ。いろいろな種類の千歳飴が選べますので、年齢や好みに合わせてみてください。
ご祈祷も希望なら予約する
七五三では、子どもの成長を祈願して神社やお寺にご祈祷をお願いすることも可能です。
ご祈祷なしの参拝のみというケースも増えていますが、希望する場合は事前に予約しましょう。
ご祈祷後に千歳飴をくれる可能性もありますので、予約の際に確認してみてください。
ご祈祷には初穂料も用意する
ご祈祷をお願いするなら初穂料(玉串料)といって御礼を用意しなければなりません。
初穂料は神社やお寺によって異なりますので、希望先のホームページや電話で確認し、のし袋にお金を入れて渡しましょう。
七五三の初穂料については、こちらの記事に詳しく書かれていますので、よろしければ合わせてお読みください。
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七五三は時期や流れを踏まえてお祝いしよう
子どもが3歳、5歳、7歳になる節目で行われる七五三ですが、数え年で祝う習慣があった伝統行事であるためタイミングに悩む親御様は少なくありません。
現代では、数え年でも満年齢でも問題なくお祝いできます。ただ、数え年と満年齢では身体的な成長に差があったり、早生まれの場合は年度をまたぐ関係でタイミングに迷ったりする場合も。
また、本来は11月15日が七五三となるのですが、時期を外して参拝するケースもありますし、参拝と撮影を別日に設定するケースもあります。
七五三参りで必要なのは「子どもの成長を祝うため」という伝統的な考えを残しつつ、子どもの発育や現代の生活環境に合わせた形で当日を迎えることです。
ぜひ、本記事で紹介した基本的な流れやマナー、準備なども参考に、ご家庭におけるベストタイミングで七五三をお祝いしてくださいね!