【七五三の親の服装は?】兄弟、祖父母などお参りにつきそう家族の服装マナーを解説

七五三のお参りは、つきそう両親や祖父母、兄弟の服装に悩みますよね。

「主役の子どもとの好ましいバランスは?」
「どれくらいのフォーマル度が必要なの?」
「もし和装するなら何を着ればいい?」
「付き添いの子どもが幼いときは?」

このように、七五三につきそう家族の服装についての疑問はありませんか?

本記事では、初めての七五三でもスマートに参拝できるよう、つきそう家族の服装について以下の内容で解説します。

  • 付き添いにふさわしい服装マナー
  • 立場ごとの具体的なスタイル
  • お参り当日に困らないための準備

ぜひ、本記事を参考にしていただき、マナーに沿ったコーディネイトで七五三を迎えてくださいね。

七五三の付き添いにふさわしい服装マナー

七五三の付き添いには、ふさわしい服装マナーとして3つのポイントを押さえましょう。

  • 主役より格や華やかさを下げる
  • 夫婦や祖父母で格をそろえる
  • 主役と家族で色調を合わせる

それぞれ具体的に解説しますので、ご参考ください。

主役より格や華やかさを下げる

七五三につきそう家族は主役の子どもより格を下げつつフォーマルに装います。

どうしても和装や洋装を統一して格がボヤけるなら、色柄において華やかさを調整しましょう。

夫婦や祖父母で格をそろえる

両親や祖父母などの付き添いで「格」をそろえるのも大切です。

一般的に主役は正装をしますから、付き添いは格を下げつつ「きちんと感」「お呼ばれ感」を出しましょう。

主役と家族で色調を合わせる

主役の衣装に合わせ、お参り時期の季節感を出したり、主役の衣装の色合いを引き立てたり、家族で色調を合わせます。

たとえば主役がピンクの着物なら付き添いは「色の濃さを調整してピンク系を合わせる」「ピンクになじむグレー系を使う」など全体のバランスを考えましょう。

七五三にふさわしい両親の服装(和装)

七五三に和装で参拝する両親の服装ポイントを紹介します。

和装の格としては「準礼装」「略礼装」となる着物を選びましょう。

父親は着物に羽織を合わせる

着物に羽織を合わせるのは、スーツを着るようなもの。

フォーマルな場にジャケット必須なのと同じマナーです。

着物の種類としては「お召し」「紬」などの外出着を。

袴は着ても着なくてもかまいませんが、着るとしたら色無地を選びます。

主役と同格になるため「黒紋付羽織袴」は控えましょう。

足袋は白足袋やうすいグレーなど着物に合わせ、草履か雪駄を履きます。

マナーの差はありませんが、草履の方が底が厚くクッション性もあるため、和装に慣れていない方が境内を歩くのには適するでしょう。

■コーデ例

七五三シーズンに合う色調の着物に羽織、帯、雪駄、羽織紐、こしひもがセットになった紬着物コーデです。

主役の着物と同系色でバランスを取ったり、夫婦で色合いを揃えたりしてセンスのいい着こなしを。

母親は訪問着や付け下げを着る

七五三にふさわしいのは、控えめな柄や落ち着いた色調です。

一般的には「訪問着」が好まれますが、より華やかさを抑えた「付け下げ」「色無地」も選択肢になります。

主役の着物と同系色にし、やや色合いのトーンを落とすなどしてバランスも取りましょう。

帯やバッグ、草履は着物に合わせ、白足袋を履いてフォーマルに装います。

主役を立てるため「留袖」「色留め」は控えましょう。

父親のスーツ(洋装)に合わせて母親が和装してもかまいません。

■コーデ例

七五三シーズンにふさわしい万寿菊の絵柄は、女の子の着物にも多用されています。

淡いグリーン系なら父親の和装にもダークスーツにも合わせやすいでしょう。

七五三にふさわしい両親の服装(洋装)

七五三に洋装で参拝する両親の服装ポイントを紹介します。

格としては品格をもたせた「セミフォーマル」「インフォーマル」が好ましいです。

父親はダークカラーのスーツを着る

スーツは黒や紺、グレー、茶系などダークカラーにします。

黒×グレーや紺×グレーなどセットアップでなくてもかまいません。

シャツは白無地かうすい色を、ネクタイは華やかな色やパステルカラー、上品な柄物を合わせましょう。

靴下はスーツと同系色にし、靴は黒か茶系の革靴を履きます。靴に紐があると格式は上がりますが、上品なものなら紐なしでも大丈夫です。

■コーデ例

ブラック、ネイビー、チャコールグレーのダークカラーに、うっすらピンストライプがあしらわれるとフォーマル感にスタイリッシュさが加わります。

ネクタイは子どもの着物の色に合わせたり、季節感を出したり、華やかなアクセントを効かせましょう。

母親はセレモニースーツやアンサンブルを着る

スタイルとしてはジャケット×スカートで、上下セットアップかアンサンブルになったものを。

ジャケット必須ではありませんが、残暑であっても肌の露出は控えましょう。

色合いは黒や白のモノトーンほか、紺、グレー、ベージュなどのベーシックカラーを選びます。

ストッキングは黒やベージュなど洋服に合わせ、歩きやすさを考えてヒール低めのパンプスを履きましょう。

もし、マタニティーであれば専用のフォーマルウェアかワンピースタイプのセレモニースーツを着用します。

■コーデ例

ダークカラーのワンピースにツイードジャケットを合わせるとフォーマル感が出ますし大人キレイなスタイルになります。

冠婚葬祭ではないため、暑さ対策としてワンピースのみの参拝も可能です。

七五三にふさわしい祖父母の服装

七五三につきそう祖父母の服装ポイントを紹介します。

格としては上品な「セミフォーマル」「インフォーマル」が望ましいです。

祖父はダークカラーのスーツを着る

父親より少しカジュアルダウンさせてもいいですが、ジャケット必須のスーツスタイルがベストです。

セットアップでなくてもかまいませんが、子どもの両親と色調を合わせるとバランスがよくなります。

ネクタイやシャツは年齢的に落ち着き過ぎないよう、あえて明るくビビッドにしても◎

■コーデ例

カジュアルダウンしつつエレガンスが装えるベロアスーツ。

茶系なら赤みのあるネクタイで華やかにさせたり、ジャケットをチェック柄のツイードに替えてスタイリッシュにさせたり、おしゃれも楽しめます。

祖母はツーピースやアンサンブルを着る

スーツよりやわらかい印象のツーピースや、ジャケット×スカートのアンサンブルがおすすめ。

母親の服装に合わせながら、ややカジュアルダウンさせてもかまいません。

着心地や暑さ対策のジャケットなしスタイルでも大丈夫です。

■コーデ例

ノージャケットタイプのセットアップ。デザインはシンプルですが、コサージュやパールネックレスを合わせると華やかさが出せます。

防寒対策でジャケットを羽織るなら、黒や紺にはライトグレーかライトベージュを着用してコントラストを生むと落ち着きすぎません。

七五三にふさわしい兄弟姉妹の服装

七五三につきそう兄弟姉妹の服装ポイントをジャンルに分けて紹介します。

それぞれ年齢や性別による違いもありますので、具体的に見ていきましょう。

和装での付き添いは七五三の衣装を目安に

兄弟姉妹の和装は七五三の衣装を目安に年齢に応じて選びます。

「白足袋」と「草履」は共通していますので、和装に必ず合わせましょう。

男の子は5歳以上なら羽織袴

男の子にとって5歳の七五三は「袴着(はかまぎ)」にあたるため、5歳以上なら羽織袴が着られます。

もしも5歳未満なら帯が締められないため、紐付きの着物に羽織か被布コートを合わせます。

■5歳以上のコーデ例

主役と差をつけるため、羽織の柄を落ち着かせたり、袴を無地にしたりしてカジュアルダウンさせるのもひとつ。

■5歳未満コーデ例

着物の上の被布コートを着用するスタイル。「袴着(はかまぎ)」を終えていないため、あどけなさに合った市松模様の着物がかわいく映えます。

女の子は7歳以上なら帯締めの着物

女の子は7歳の「帯解(おびとき)」を迎えて初めて着物に帯を締められます。

5~6歳なら着物に袴を合わせるスタイルを、4~5歳なら着物に被布コートを羽織るスタイルがよいでしょう。

いずれも主役より目立たないよう華美な色柄を控えるのも大切なポイントです。

■7歳以上のコーデ例

落ち着いた色合いや控えめな柄で主役が引き立つようにしましょう。着物のほかに髪飾りや帯で差をつける方法もあります。

■5~6歳のコーデ例

袴をダークカラーで抑えると、着物が華やかでも落ち着いた印象になります。主役より大人っぽい柄を選ぶのも差がつくポイントです。

■4~5歳のコーデ例

3歳の女の子の七五三スタイルになりますが、着物の色柄を抑え、できるだけ無地に近い被布コートを選ぶとトーンダウンできます。

男の子の洋装はジャケット×パンツで付き添い

男の子が洋装でつきそう場合、ジャケット×パンツでフォーマルにします。

主役より目立たないよう、黒や紺、グレーなどのダークカラーで落ち着かせましょう。

■コーデ例

シンプルな黒のスーツに白無地やブルー系のシャツを合わせたスタイル。着慣れないスーツもハーフ丈パンツなら動きやすく着心地の負担も減るでしょう。

女の子の洋装はワンピースやアンサンブルで付き添い

女の子の洋装では、「きれいめ」「きちんと感」「お呼ばれ感」を出します。

落ち着いた色調のワンピースやジャケット×スカートのアンサンブルで主役と差をつけましょう。

■コーデ例

お手本はモノトーンコーデ。千鳥格子や細かいチェック柄ならアンサンブルの中に加えても上品な印象になります。

学生は制服での付き添いも可

年齢を問わず、制服があるなら制服を着て七五三につきそえます。

ただ、体操着のような制服ではなく、ジャケットやブレザーなどの上着があるもの、学生服やセーラー服などです。

2歳未満の赤ちゃんはベビー服でよい

赤ちゃんの場合、お宮参りに着たセレモニードレスでもいいですし、白やベージュ、うすい色のロンパースでもかまいません。

フォーマル感を出すなら、ケープをしたり、レース付きの靴下を履かせたりしてもよいでしょう。

七五三の服装にマストな当日の準備

いくら七五三の服装がバッチリでも、思いがけないことで衣装を汚したり、着なれない服装で不機嫌になったりしては子どものコーディネイトが台無しです。

ここでは、七五三の服装にマストな当日の準備について紹介します。

撮影以外で履く靴下とスニーカー

幼い子どもにとって足袋や草履は歩きにくいもの。靴擦れや足の疲労を防ぐため、撮影以外の場所では靴下とスニーカーに履き替えさせてあげるとよいでしょう。

トイレをしやすくする洗濯バサミ

屋内でも屋外でも、トイレで衣装をまくるのは大変。洗濯バサミがあれば、袖や裾を留められて便利ですし、衣装を汚さずにすみます。

想定外の寒さを防ぐ貼るカイロ

どれだけ晴天でも、天気の急変や日の当たらない境内などでの想定外の寒さにも対策を。貼るカイロを用意しておけば、参拝や撮影、ご祈祷も集中して過ごせます。

お参り後の食事のための着替え

お参りの後、家族で食事会を予定しているなら着替えの準備が必須です。貸衣装を汚すと損害金が発生したり、自前の衣装でもシミが残ったりしますので、できれば食事の前に衣装替えしましょう。

七五三の付き添いにふさわしい服装でお参りを

七五三につきそう家族の服装には、マナーに沿ったポイントがあります。

  • 主役の格や華やかさを優先にする
  • 付き添いの家族で格や色合いを合わせる
  • めざすのは「きちんと感」「お呼ばれ感」のある装い

和装でも洋装でもかまいませんが、主役の子どもを中心に家族全体でのバランスを考えましょう。

兄弟や姉妹については、服装選びのポイントが年齢によって異なります。

  • 和装の場合は七五三で着られる服装を基準に
  • 中学生以上なら制服でフォーマルな装いを
  • 赤ちゃんはベビー用のフォーマルな衣装で

また、お参り当日は主役か付き添いかに関係なく、子どものために使える小物お忘れなく。

  • 靴下
  • スニーカー
  • 洗濯バサミ
  • カイロ
  • 着替え

ぜひ、付き添いにふさわしいコーディネイトで素敵な七五三をお迎えください!