結納のスケジュールが決まったら、結納返しをどうするか悩みますよね。
いつ、何を準備すればいいのか、予算なども気になるのではないでしょうか。
「そもそも結納返しって?」
「結納返しに準備すべきものは?」
「どれくらいの費用がかかるの?」
「やっぱり結納返しは必要なの?」
このように、結納返しに関する疑問を解決するため、本記事では以下の内容で解説します。
- 結納返しの基本
- 結納返しの現金相場
- 結納返しの正式な品物
- 結納返しが必要かどうかの判断基準
本記事を活用していただければ、初めての結納でもスムーズに運べます。
ぜひ、本記事を参考に、結納返しの準備に役立ててくださいね。
結納返しとは?
まずは結納返しについて基本的なことを確認しておきましょう。
- 結納へのお礼にお返しすること
- お返しには現金や結納品を渡す
それぞれ具体的に解説します。
結納へのお礼にお返しすること
結納返しとは、いただいた結納品へのお礼としてお返しすることで、「返しのし」「土産のし」とも呼ばれます。
結納が簡略化されている現代では、結納の当日に結納返しを行うケースが増えていますが、別日であれば結婚式の2週間前までに済ませるのが一般的です。
お返しには現金や結納品を渡す
結納返しは現金や品物で行いますが、本来、結納で贈られる結納金と結納飾りへのお返しとなるためです。
現金の場合は「御袴料(おんはかまりょう)」と表書きした祝儀袋に入れ、品物の場合は結納品に目録を添えて渡します。
結納返し|現金の相場はいくら?
結納返しの相場は地域によって差があるのですが、平均的な金額でいうと10万円~20万円が目安(参考:全国結納センター)です。
まず、関東では「半返し」といって結納金の半額をお返しする慣わしがあるため、結納金が100万円だと結納返しは50万円の計算になりますが、関西では「1割程度」「返しなし」の傾向が強いため10万円以下となります。
また、結納返し「なし」という前提で初めから結納金を相場の半額で渡すケースもあるため、正確な相場の判定はむずかしいですが、結納金が「西高東低」なのに対し、結納返しは「西低東高」で関東を中心とする地域は平均的な金額より上回ると考えましょう。
さらに家ごとの考え方やしきたりによっても変動しますから、お互いの親と相談したり、両家で話し合ったりしてベストな金額を決めるのもポイントです。
結納金の相場については詳しく書かれた記事がありますので、よければ合わせてお読みください。
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結納返し|どんな品物を贈るの?
ここでは、結納返しの品物について、よくある2パターンのケースを紹介します。
- 本来は伝統的な結納品一式をお返しする
- 現在は婚約記念品を贈り合うケースも多い
それぞれ詳しく見ていきましょう。
本来は伝統的な結納品一式をお返しする
結納返しとは、本来、結納に応える形で目録、御袴料(結納金)、結納飾り一式を贈ります。
結納では「紅白」を基調とした祝儀袋や結納飾りを準備するのですが、結納返しには「青白」「緑白」を使って揃えるのが一般的です。
結納返しは地域によって異なるため、「関東式」「関西式」に分けて見ていきましょう。
関東式の場合
出典:結納ドットコム
関東式では男性と女性を「ほぼ同格」と考えられてきたため、結納返しには結納と同等の品物を準備します。
目録(もくろく)
結納返しの品物を記した明細書のようなもの。
熨斗(のし)
あわびを延ばして作ることから、「長く延ばす」の意味で不老長寿の象徴とされています。
御袴料(おんはかまりょう)
御帯料(おんおびりょう)へのお返しに現金を贈ります。昔は「袴」を贈りましたが現在は現金の代わりに「スーツ」を贈ることも。
勝男節(かつおぶし)
鰹節のことで、「勝ち魚」との意味から男性の強さを表します。代わりに「肴料」として現金1~3万円包むことも。
寿留女(するめ)
スルメのことで、女性の素晴らしさを意味したり、末永い幸せを願ったりするための品物です。
子生婦(こんぶ)
昆布のことで、子宝に恵まれ、子孫繁栄を願って贈られる品物です。
友白髪(ともしらが)
白い麻糸のことで、「ふたりが白髪になるまで長く添い遂げられるよう」の意味をもちます。
末広(すえひろ)
白い扇子のことで、純潔や末広がりの幸せを意味しており、必ずペア(1対)になっています。
家内喜多留(やなぎだる)
本来は酒樽を贈りましたが、現在は酒代として現金で結納金の1割程度もしくは3万円程度を贈ります。
※地域によって品物が変わったり、簡略化によって品目数が「7品」「5品」「3品」になる場合があります。
関西式の場合
出典:結納館
関西式では男性を格上とする考え方にもとづき、女性からの結納返しは関東式に比べて控えめになります。
目録(もくろく)
結納返しの品物を記した明細書のようなもの。
熨斗(のし)
あわびを延ばして作ることから、「長く延ばす」の意味で健康長寿を願います。
御袴料(おんはかまりょう)
御帯料(おんおびりょう)へのお返しで、関西では松飾りを添えます。もともと「袴」を現物で贈っていましたが、現在では現金か目録に「スーツ」として渡すことも。
柳樽料(やなぎだるりょう)
酒代のことで、関西では梅飾りをつけます。
松魚料(まつおりょう)
肴料=食事代のことで、関西では竹飾りをつけます。
末広(すえひろ)
ペアになった白い扇子のことで、純潔や末広がりの幸せを意味しています。
※地域によって品物が変わったり、簡略化によって、品目数が「御袴料」「熨斗」「末広」の「3品」になる場合があります。
現在は婚約記念品として贈り合うケースも多い
結納の簡略化や省略化により、結納品の受け渡しではなく婚約記念品を贈り合うケースが増えています。
たとえば男性から婚約指輪が贈られるのに対し、女性からは腕時計や財布、バッグなどファッションアイテムのほか、家具や家電といった新婚生活で使える品物、新郎側の希望の品などが選ばれる傾向に。
結納を仲人不在の略式結納にしたり、顔合わせ食事会としてカジュアルに行ったりなどする場合に多いケースです。
やっぱり結納返しって必要?
結納返しが必要かどうかはケースバイケースですので、ここでは判断基準となる3つのポイントを見ていきましょう。
- 結納のスタイルによる
- 家ごとの考え方による
- 地域の傾向による
それぞれ具体的に解説します。
結納のスタイルによる
たとえば、「結納金なし」「結納品なし」など簡略化されることがあるため、結納返しが「必要ない」ケースもありますが、「結納金をなくして結納品だけ受け渡す」ケースもあります。
また、「結納返しなし」として結納金が相場の半額程度になるケースがあったり、品目を少なくしてでも伝統的な結納を行ったり。
それぞれの結納のスタイルによって結納返しが必要かどうかが決まるため、「どのような結納にするか」を両家で話し合う必要があります。
家ごとの考え方による
現代では結納の簡略化や省略化がすすんでいますが、相手の家柄によっては昔ながらの格式にこだわる慣わしがあります。
一方で、堅苦しい伝統行事ではなく、カジュアルな顔合わせ食事会を婚約セレモニーとして両家の親睦が深まることを優先したい家庭もあります。
どちらの「家」が正しいということではなく、それぞれの考えを大切にしながら譲歩し合い、両家にとってベストな形を作る必要があるのです。
結納と顔合わせの違いについては詳しく書かれた記事がありますので、よければ合わせてお読みください。
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地域の傾向による
結納は古くから受け継がれてきた婚約儀式ですが、地域によって文化が違うように関東と関西で結納に対する方針も違います。
関東では男性と女性を「ほぼ同格」とする傾向があるため結納返しは「半額程度」が相場とされますが、「結納返しなし」を前提に結納金が抑えられるケースもめずらしくありません。
関西では男性を「格上」とする傾向が強いため、結納返しは「1割程度」や「なし」などのケースが一般的です。
しかしながら東海地方や北陸地方など関東式なのか関西式なのか境界が曖昧な地域もあります。
また、どちらの地域のスタイルで行うか迷う場合は、女性側の実家の地域性を採用するケースが増えています。
結納の地域ごとの違いについては詳しく書かれた記事がありますので、よければ合わせてお読みください。
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結納返しをどうするかは両家で話し合うこと
結納返しは、結納へのお礼として行うお返しのことで、「御袴料」と呼ばれる現金や結納飾りなどの品物を贈ります。
現代では簡略化や省略化がすすみ、結納よりカジュアルな顔合わせ食事会の実施が増えているため「結納返しって必要?」と悩むかもしれませんが、ずばりケースバイケースです。
結納は家と家を結ぶ婚約儀式であるため、ふたりの希望も取り入れつつ、家ごとの考え方や地域性も踏まえながらベストなスタイルを作りましょう。
まずは「どのような結納にするか」によって結納返しの有無や内容が決まりますから、結納に見合った結納返しを準備するのか、結納返しの省略を前提にした結納を行うのかなど、しっかりと両家で話し合うことが大切です。
ぜひ、本記事で紹介したポイントを整理して、「どのように話し合うか」を具体的にまとめてくださいね。